工事に点数がつく公共工事では、少しでも工事成績評定点を発注者からもらうためと、現場では創意工夫で何をやるか、悩みますよね。
悩みに悩んだ結果、評価されれば良いものの、せっかく取り組んで書類もまとめたのに評価されなかったら、費やしたお金と時間は何だったんだって思うことも。
創意工夫のアイデアを絞り出すために、参考になるものがあれば…。
本記事では、そんなお悩みに答えます。
快適職場や現場環境改善については以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
創意工夫を積極的に取り入れようと努力する「あなた」に知って欲しい現場監督という職業の闇(クリックで開きます)
あなたは、ある日突然今の会社に居られなくなったとか、家庭環境が変わって今の仕事を辞めないといけない状況になったら、どうしますか?

今の会社でやっていけてるから、そんなネガティブなことなんか考えてないよ。

忙しかったら悩んでるヒマもない!ってこともありますよね。

まぁ現場でトラブルが起きたり、検査前の残業とか立場上の責任の重さで、施工管理って大変なことも事実だけどね。
現場監督って施工管理の業務が多くて、定時を過ぎてから事務所で書類仕事を始めたり、現場の段取りや原価管理など、考えること・悩むことが多くて大変ですよね。

僕も経験年数で15年以上、土木の現場監督をやっています。施工管理は定時で帰ることは基本的にできないし、書類作成や工事関係者との対応と、やることが多いですよね。

ちなみに僕は、担当する工事現場での事故がきっかけで、上司から罵声や嫌がらせを受けた経験があります…。
工事現場での事故の影響は私生活にもおよび、メンタルを病んで離婚の危機を迎えてしまう最悪な人生に転落…。
休日出勤は当たり前、そして平日も夜遅くまで仕事を頑張っていたのに、「なんでこんな酷い目にあわないといけないんだ…」と、生きるのがつらいと思うほどの日々を過ごしてきたんです。

事故を起こしたのは下請業者ですが、責任は元請。だから現場の所長だった僕が全部悪いという状況になったんです…。
色々ありましたが、今では事故があって最悪な状況だった頃と比べて年収を100万円アップすることに成功。
時間にも余裕ができた結果、このブログを始めたり、休日は家族と一緒に過ごす時間ができました。

もちろん今も建設会社で土木の現場監督をやっていて、主に国交省の公共工事(官庁工事)を担当していますよ。

2年で年収100万円アップとかウソっぽいし、現場監督がブログとかやってる時間、無いと思うんだけど?
そう思いますよね。
まずブログに関しては、このブログ『ゲンプラ 現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援』を土木の現場監督である僕(ランメイシ)が運営しています。
年収100万円アップについては、写真をお見せしますね。


令和2年に、どん底の人生から転機が訪れました。
とは言え、建設業は企業規模による年収の格差が大きい業界です。
ゼネコンでも、中小企業と大企業とでは平均年収に大きな差があるのも事実。
年収が400万円から500万円台になったところで、「現場監督で年収500万は大したことないよ」って思うかもしれません。
でも、たった2年で年収100万円アップできたことには、大きな意義があると思っています。

普通に現場監督として働いてても、たった2年で100万円も年収は増えないよね…。
現場監督を続けてきて、以下のような悩みを感じたことはありませんか?
- 年々、責任は増えるのに給料は増えない
- 現場の最盛期や検査前は夜遅くまで残業するのが当たり前で、これが定年まで続くと思うとウンザリする
- いつも残業、休日出勤で家族とすごしたり、趣味の時間が確保できない
- 家庭を持っていると、労働条件に不満はあっても生活の安定のために、我慢して働くしかない
- 勤務時間が長く、休みも少ないから、家事・育児で妻に負担をかけている
- 仕事で疲れが溜まり、休日は外出する気力が無くほとんど家で過ごしている
- 人間関係がしんどい
- ゲリラ豪雨や線状降水帯のせいで、夜中でも緊急対応で現場に行かないといけない
年間通して忙しいワケじゃないけど、「やってられない」って思うこと、たまにはありますよね。
現実的に考えて、異業種に転職したら年収が下がるのは、ほぼ確実。
だからといって、今の会社で年収が100万・200万と増える未来は期待できないし、仕事が減るなんてありえない…。
でも、もし「収入アップ」と「時間の余裕」が実現できたら?

年収100万円アップと時間の余裕によって得られたもの。僕の場合、こんなに嬉しいことがありました。
- 家族や友人など、大切な人と一緒に過ごす時間ができる
- 自分へのごほうびや貯金、家族サービスに使うお金を増やすことができる
- 趣味に使うお金も増やすことができる
- 自分の心に余裕ができる

こんなことが実現出来たら嬉しいけど、周りの人も転職とか考えてるのかな…転職活動なんてやってないんじゃないの?

みんな言わないだけで実は転職活動してるって人、結構いるんですよ!
当ブログではクラウドワークス及びSNSで現場監督100人にアンケート調査を行ったので、結果をお伝えします。(調査期間:2023年1月~5月)
100人のうち72人と、現場監督の7割が転職活動をしているという結果になりました。

2人に1人は転職している時代ですから、実はみんな転職のことを考えているという、この結果は妥当と言えます。
「あの時、行動しておけば良かった…」という後悔はしたくないですよね。
次のアンケート結果です。
「転職活動していることを仕事関係者には言っていない」と回答した人の中で、より詳しく教えてくれた方からは、
「転職活動してることが会社にバレたら裏切者扱いされたり、わざと大変な仕事を任されそうだから」
「昇給や昇進に影響が出たら困るから」
とも答えてくれました。

辞めようとしている社員に良い待遇なんか、するわけ無いですよね。仕事関係者に自分が転職活動してることは言わないのが無難でしょう。

みんな黙ってるだけで、みんな先のことを考えて転職は視野に入れてるんだね。
あなたが知らないだけで、もっと良い条件で働ける会社があるかもしれません。
今の会社で特に不満が無かったとしても、実は市場価値よりかなり安月給で働かされているとしたら?
本当に会社があなたを大事にしたいなら、「もっと給料を増やしてほしい」など、条件の交渉くらい応じてくれるはず。
でも、調べないと今の年収が適正かどうか、わからないですよね?
行動が遅れるほど、生涯年収に差が広がります。
dodaが公表している2022年12月の求人に関するデータの通り、「建設・不動産」業界は求人倍率が4.33倍。
求人倍率 | 前月差 | 前年 同月差 | 求人数 前月比 | 転職希望者数 前月比 | |
---|---|---|---|---|---|
建設・不動産 | 4.33 | ↑0.49 | ↑0.52 | 102 | 90.4% |
つまり、転職希望者1人につき4件以上の求人があり、募集する企業側も給料など条件を競合よりも良くして、人材を確保しようとしています。
何が言いたいかというと、今の会社より良い条件で働ける企業を探すには、今が一番良い状況なんです。
今の会社より、年収が上がる会社・休みが多い会社・福利厚生が充実した会社。
そんな良い会社があったら、今の会社で働き続けるのは損ですよね。
例えば下の図のようにAさんとBさん、2人が同じ年収400万円からスタートして、毎年10万円ずつ昇給したとします。
2人とも毎年10万円ずつ年収が増えていきますが、Bさんは5年目に転職して年収100万円アップに成功しました。
その後もお互い毎年10万円ずつ昇給して10年が経つと、なんと2人の合計で稼いだ額に540万円も差がついています!


1年分の年収差がついてる!
手元に残るのは手取り年収なので実際の金額差は少なくなりますが、こんなに差がつくんです。

確かに…「ウチの会社、全然給料増えないわ~やってらんね~」とか言ってる暇があったら、何かしないとって思うね。
もっと年収を上げたい、もっと休日を増やしたい。
自分の生活を良くしたいなら、自分で行動するしかありません。

でも、逆に年収が下がったり待遇が悪くなる可能性もあるでしょ?
それなら、今の会社で働き続ければ良い!という判断ができますよね。

転職活動は「後出しジャンケン」です。
年収が上がる・残業が減る・休日が増えるといった希望に沿う会社が見つかったら転職を考えればいいし、微妙な会社しか無いな~と思ったら、今の会社に残れば良いだけですから!
\今より年収アップや休みが増やせるか、無料でわかります/
収入アップと時間の余裕によって実現できる嬉しいことは…
家族や友人など、大切な人と一緒に過ごす時間ができる!
自分へのごほうびや貯金、家族サービスに使うお金を増やすことができる!!
趣味に使うお金も増やすことができる!
自分の心に余裕ができる!

当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ
現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営しています。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!
保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事

当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ
現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営しています。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!
保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
「見える」安全活動コンクール
出典は厚生労働省「あんぜんプロジェクト」より、「見える」安全コンクールの結果をまとめました。
令和3年度:創意工夫事例
新型コロナウイルス感染症の流行を受け、職場における安全対策と感染症対策を両立する取組が多く評価される傾向にあった。
また、VRやウェアラブル端末といった新しい技術を用いた取組がある一方で、
ナッジ(行動科学の知見に基づく工夫や仕組みによって、人々がより望ましい行動を自発的に選択する手助けをする手法のこと)
を活用した「見える化」事例の類型を中心に、創意工夫によりコストを掛けずに安全衛生を推進する取組も多く見られた。
- 転倒災害及び腰痛を防ぐための「見える化」(16事例)
- 高年齢労働者の特性等に配慮した労働災害防止の「見える化」(5事例)
- ナッジを活用した「見える化」(16事例)
- 外国人労働者、非正規雇用労働者の労働災害を防止するための「見える化」(1事例)
- 熱中症を予防するための「見える化(5事例)
- メンタルヘルス不調を予防するための「見える化」(2事例)
- 化学物質による危険有害性の「見える化」」(4事例)
- 通勤、仕事中の健康づくりや運動の「見える化」(7事例)
令和2年度:創意工夫事例
従来の「見える化」の取組に加え、VRやウェアラブル端末といった新しい技術を用いた取組が以前よりも多く見られるようになった。
また、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、職場における安全対策と感染症対策を両立する取組もみられた。
- 転倒災害及び腰痛を防ぐための「見える化」(16事例)
- 高年齢労働者の特性等に配慮した労働災害防止の「見える化」(4事例)
- 外国人労働者、非正規雇用労働者の労働災害を防止するための「見える化」(3事例)
- 熱中症を予防するための「見える化」(14事例)
- メンタルヘルス不調を予防するための「見える化」(4事例)
- 化学物質による危険有害性の「見える化」(4事例)
- 通勤、仕事中の健康づくりや運動の「見える化」(4事例)
令和元年度:創意工夫事例
人感センサーで状況に合わせた注意喚起を行うような、行為に対応する「見える化」事例や、事業場内の危険箇所について分析したデータを活用した事例、その他、事業場の安全衛生水準の向上に寄与した労働者の表彰等、労働者が意欲的に安全活動に取り組めるような工夫等がみられ、非常に有意義であった。
- 転倒災害及び腰痛を防ぐための「見える化」(11事例)
- 高年齢労働者の特性等に配慮した労働災害防止の「見える化」(4事例)
- 外国人労働者、非正規雇用労働者の労働災害を防止するための「見える化」(2事例)
- 熱中症を予防するための「見える化」(11事例)
- メンタルヘルス不調を予防するための「見える化」(2事例)
- 化学物質による危険有害性の「見える化」(2事例)
- 通勤、仕事中の健康づくりや運動の「見える化」(4事例)
- その他の危険有害性情報の「見える化」(31事例)
平成30年度:創意工夫事例
過年度のような最新の技術を用いた先進的事例と比べ、汎用資材の活用や蛍光マーカーで視認性を高める工夫など、身近な資材、道具を用いた他の企業等でも取り組み易い事例がみられ、非常に有意義であった。また、バランスボールによる健康確保や行政等の提供するデータを活用した外国語版の安全標識を作成した事例などこれまでのコンクールではみられなかった事例が応募されたことも有意義であった。
- 転倒災害を防止するための「見える化」(15事例)
- 腰痛を予防するための「見える化」(4事例)
- 外国人労働者、非正規雇用労働者の労働災害を防止するための「見える化」(3事例)
- 熱中症を予防するための「見える化」(6事例)
- メンタルヘルス不調を予防するための「見える化」(2事例)
- 化学物質による危険の「見える化」(3事例)
- 通勤、仕事中の健康づくりや運動の「見える化」(6事例)
- その他の危険有害性情報の「見える化」(24事例)
平成29年度:創意工夫事例
企業等の新しいアイディアによる活動や創意工夫を凝らした事例が多数収集できた。
特に、簡単な工夫でコストをかけずに転倒防止や腰痛予防を図る事例、経験の浅い労働者や外国人労働者に配慮した事例など、他の企業等でも簡単に取り組める事例を収集できたことは、非常に有意義であった。また、ドローンや3D画像を活用した事例などこれまでのコンクールでは収集できなかった事例を収集できたことも有意義であった。
- 転倒災害を防止するための「見える化」(15事例)
- 腰痛を予防するための「見える化」(4事例)
- 外国人労働者、非正規雇用労働者の労働災害を防止するための「見える化」(3事例)
- 熱中症を予防するための「見える化」(6事例)
- メンタルヘルス不調を予防するための「見える化」(1事例)
- 化学物質による危険の「見える化」(2事例)
- その他の危険有害性情報の「見える化」(33事例)
注意点:創意工夫を大量に取り組んで発注者にアピールしても、工事成績評定点への影響は少なくなってきている
当サイト運営者が国交省工事の完成検査時、検査官に言われたことですが、
「創意工夫で点数貰っても、嬉しくないでしょ?」

心の中で「どんな形であれ点数のびるなら嬉しいです」って言いたかったけど、検査官の意図としては以下のような感じだったよ。
- 全く同じ場所で、全く同じ工事というものは存在しないから、その工事の特徴や問題点を洗い出したうえで、何に注力して取組むべきか
- ① 工期が厳しい工事だったから、工程管理にこんな工夫をして管理した
- ② 現道沿いでの工事のため、安全管理・第三者への配慮などに細心の注意を払った
創意工夫で評価されるより、工程管理とか、品質管理、安全管理、出来形管理のいずれかで評価された方が良いでしょう、という話でした。
もちろん検査官によって考え方も違うので、発注側の検査官全員が同じ考えを持っているとは限りません。
ただし、より良い評価をもらうには工事の最後に提出する創意工夫や地域貢献よりも、普段から発注者の要求+αを行ってきたかが大事になります。
そして現場で事故を起こさないことも重要。
現場で事故が起きたら、本当に最悪です。
- 「事故速報」を発注者に20分以内など、直ちに提出する
- 原因など、安全管理に問題が無かったか、追及される
- ケガ人が出れば、現場で働く人以外に、ケガ人の家族も悲しむことになる
- 事故報告書を作成し、発注者に提出する
- 事故の内容や発生状況の写真や図を作成
- 事故原因と再発防止対策を現場または社内で検討して作成
- 施工計画書から、事故に関係する施工内容を添付
- 事故に関係する業者の契約書、施工体制台帳の写しを添付
- 事故当日の安全巡視日報の写しを添付
- 事故発生日の危険予知(KY)活動日報の写しを添付
- 事故発生日の作業日報の写しを添付
- 事故に関係する作業手順書の写しを添付
- 災害防止協議会の議事録写しを添付
- 安全教育・訓練の実施内容写しを添付
日頃から安全管理を徹底して、現場も書類も不備が無ければ、事故の可能性は限りなく0(ゼロ)にできるでしょう。
創意工夫を
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