建設機械の災害防止方法や安全対策について徹底解説【現場の安全管理】
現場でバックホウをメインに重機作業をやるんだけど、どんなことに気を付ければいいかな?建設機械が起因で起きる災害と対策を知りたいな。
こんな疑問に答えます。
建設機械は、工事現場で様々な状況・様々な職種の作業者が混在する現場で使用されています。
このため建設機械、特にバックホウ等の掘削機系の車両系建設機械が多く使用されている現場での災害が多く発生しています。
建設機械が起因による事故・災害発生のパターンは、以下の通りです。
- 建設機械のアーム部分やショベル部分が可動することで作業者に近接するために、これらの部分に巻き込まれたり、挟まれたりする災害
- 地盤がゆるい箇所や傾斜が急な箇所で作業が行われたときに、機体が転倒・転落し、作業者を巻き込んでしまう災害
- バケットの爪の部分にワイヤロープをかけた荷の移動中に荷が落下する災害
本記事では、これらの状況から基本的な建設機械災害防止対策のポイントを解説します。
当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ
現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!
保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
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保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
建設機械の機能上の安全の確保
車両系建設機械の構造要件として旧労働省では、労働大臣告示第150号により所定の構造規格を定めています。
これに従った最低限の機能上の安全性の確保が図られなければなりません。
このことはメーカー段階はもとより、ディーラー、事業者のそれぞれの立場で安全上の要件を確保しなければなりません。
また、機械の機能上の安全を確保するため、安全衛生規則では以下の検査の実施を事業者に義務付けています。
- 特定自主検査(1年以内ごとに1回の検査)
- 定期自主検査(1カ月以内ごとに1回の検査)
さらに、作業開始前の点検も必ず実施し、機械の整備状況を確認する必要があります。
建設荷役車両安全技術協会より、特定自主検査制度の仕組みと関係条文の早見表が公開されているので、参考にしてみてくださいね。
特定自主検査制度の仕組みと関係条文早見表
(出典:建設荷役車両安全技術協会)
特定自主検査については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
作業計画の作成と現場における作業打合せの励行
建設現場では、同時にさまざまな作業が行われていることから、危険の所在が分かりにくくなっています。
建設機械は、アームやショベルを動かしながら作業をする特性があり、その周辺で混在して他の作業が行われているときほど、接触等の危険性が増していきます。
そのため、作業開始前には必ず一定の作業計画を作成することがポイントです。
そして、毎日1回は必ず作業打合せを行って、前日の進捗状況の確認と当日の施工手配、安全のポイ ント等を確認する必要があります。
このときに危険予知活動やTBMを行い、関係者の安全に対する危険認識を高め、積極的に安全確認行動が一人ひとりできるようにすることが大切です。
特に、作業者が車両系建設機械の稼働範囲内に入らないようにすることが重要です。
そのためにも、作業中の周辺地域の関係者以外の立入禁止措置の徹底や、誘導者の配置によりオペレータと作業者との連絡・合図を徹底することが大切です。
その際、合図は分かりやすく、徹底しやすい方法を採用することがポイントとなります。
また、車両系建設機械を使用する場合、その作業箇所の地盤が軟弱であったり、傾斜地での作業であったりすると機体が転倒したり、転落したりする災害が発生します。
そこで入念な地盤調査はもとより、建設機械の使用に耐えうる地盤かどうか、転落の危険性があるのなら、どのように補強したり、どのような施工方法を行うとよいのか事前によく検討しておかなければなりません。
地盤が軟弱で危険性が発見された場合には、地盤を改良したり鋼板等で敷設する等、建設機械の足回りを強化する必要があります。
路肩や傾斜地での作業では、土留め支保工を設けたり、土砂崩壊防止措置をしたり、建設機械の逸走防止措置をしなければなりません。
建設機械の本来の用途以外の使用禁止の励行
用途外使用は、特別の措置を講じている場合を除き、原則的には禁止されている行為です。
労働安全衛生規則の第164条では、例えば以下の状況下なら車両系建設機械のバケット等にフックをしっかりと取り付け、 専用の玉掛け用ワイヤロープを使用して、建設用の資材を運搬する場合においては、玉掛け作業有資格者のもとで安全に作業が行える場合にかぎられる趣旨の規定であることを、十分に理解しておかなければなりません。
建設機械の適切な運転資格者による運転の励行
建設機械の操作は、安全性と正確さとが要求されることはいうまでもありません。
車両系建設機械を運転し、操作する者は、安衛法に基づく一定の技能講習を修了した者や特別教育を修了した者でなければなりません。
日ごろから運転の技能を磨き、安全な操作に習熟するとともに周辺の作業にも十分目を配り、誘導者や合図者と一体となって作業がスムーズに行われることが大切です。
まとめ
本記事では、建設機械が起因による事故・災害発生のパターンについて解説しました。
- 建設機械のアーム部分やショベル部分が可動することで作業者に近接するために、これらの部分に巻き込まれたり、挟まれたりする災害
- 地盤がゆるい箇所や傾斜が急な箇所で作業が行われたときに、機体が転倒・転落し、作業者を巻き込んでしまう災害
- バケットの爪の部分にワイヤロープをかけた荷の移動中に荷が落下する災害
機械の機能上の安全を確保するため、安全衛生規則では以下の検査の実施を事業者に義務付けています。
- 特定自主検査(1年以内ごとに1回の検査)
- 定期自主検査(1カ月以内ごとに1回の検査)
さらに、作業開始前の点検も必ず実施し、機械の整備状況を確認する必要があります。
建設現場では、同時にさまざまな作業が行われていることから、危険の所在が分かりにくくなっています。
そのため、作業開始前には必ず一定の作業計画を作成することがポイント。
特に、作業者が車両系建設機械の稼働範囲内に入らないようにすることが重要です。
そのためにも、作業中の周辺地域の関係者以外の立入禁止措置の徹底や、誘導者の配置によりオペレータと作業者との連絡・合図を徹底することが大切です。
ぜひ現場での重機災害防止に役立ててくださいね!
あなたが最悪な出来事を経験せずに済むために、僕が現場監督として体験した最悪な経験も、ぜひ参考にしてくださいね。
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