失敗しない振動機の選び方とコツ:コンクリート締め固め作業のプロが伝授

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コンクリート工事において、建築物や構造物の強度と美しさを高めるために欠かせないのが、「締め固め作業」です。

この工程では、振動機を用いて打ち込まれたコンクリートを密実に仕上げ、耐久性や美観を向上させる作業が行われます。

その重要性は計り知れませんが、振動機の正しい使い方や注意点を理解することで、より効果的かつ品質の高い工事を実現できるのです。

振動機(バイブレーター)はコンクリート工事において真に頼りになる相棒と言えます。

ですが、使い方を誤ったり振動が足りなかったりすると、期待する締め固め効果が得られません。

逆に振動を与えすぎると、コンクリートには好ましくない影響を与えてしまいます。

振動機の使い方や作業のコツを理解し、上手に締め固めることが求められます。

コンクリート構造物は通常、外観に華やかな装飾を施さないため、締め固め作業がその美しい姿を後世に残す鍵となります。

打ち込まれたコンクリートが型枠や鉄筋と密着し、密実に締め固められることで、強度や耐久性が向上し、優れた性能を発揮します。

しかしこの作業は、見えない内部の仕組みにまで気を配る必要があります。

締め固めとは、振動を利用してコンクリート内部の不要な空気を少なくし、密実な構造を実現する作業です。

振動機の使い方が非常に重要であり、振動機を使わずに手作業で行うことはほとんど考えられません。

振動機の適切な使い方がコンクリートの品質に大きな影響を与えます。

振動機は一般には「棒形振動機」と「型枠振動機」の2つのタイプがあります。

棒形振動機はコンクリートに直接挿入して使用し、型枠振動機は型枠を介して振動を伝えます。

これらの違いにより、様々な用途や状況に対応できるようになっています。

振動機の選び方も重要なポイントの一つです。

振動機の締め固め能力はコンクリートの軟らかさなどによって異なり、適切な配置と使用が求められます。

振動機を使用する際には、挿入深さや振動時間などを慎重に調整し、コンクリートの性質に適した操作を心掛けることが必要です。

締め固め作業を終える目安は、コンクリート表面の沈下が認められなくなり、表面がほぼ水平になった状態や、表面にセメントペーストが浮き上がり、光沢が現れた状態とされています。

振動時間や挿入間隔はコンクリートの種類や状態によって異なり、慎重な調整が求められます。

振動機を使用する際には、鉄筋や埋め込み配管に振動機が接触しないように気をつけ、トラブルを未然に防ぐべきです。

振動機を使いこなすためには、振動機の適切な使い方や注意点を理解することが不可欠です。

延長コードの使用やプラグの清掃も適切に行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。振動機が故障した場合には、予備の振動機を用意しておくことも重要です。

最後に、コンクリート工事においてはバランスが重要です。

締め固め作業はコンクリートの打ち込みと並行して行われるため、供給と作業のバランスが崩れるとトラブルの原因となります。

十分に締め固められない個所ができたり、逆に過度な振動が材料分離を引き起こす可能性があります。

適度な振動を心掛け、コンクリートにとって最適な締め固めを実現しましょう。

この記事を書いた人
ranmeishi-kun-6

当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ

現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営しています。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!

保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士

主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事

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目次

多からず少なからずの加減を知る

締め固めは、打ち込んだコンクリートを密実に仕上げるために欠かせない大切な工程です。

振動機の使い方を誤ったり、振動が不足したりすると、期待する締め固め効果を得られません。

逆に、振動を与えすぎても良いコンクリートになりません。

上手に締め固めるための振動機の使い方や、作業のコツを学びましょう。

製造から運搬、打ち込みという一連の工程を経て、締め固め作業が始まります。

締め固めは、密実なコンクリート構造物を造るための最後の大事な作業です。

土木のコンクリート構造物は化粧を施さない場合がほとんどなので、締め固め作業を適切に行うことによって初めて、その美しい姿を後世に残すことができます。

打ち込まれたコンクリートが型枠や鉄筋の隅々まで行きわたって鉄筋などとよく密着し、しかも密実に締め固められることによって、強度や耐久性のうえでも、優れた性能を発揮します。

コンクリートは打ち込まれる際に、エントラップトエアと呼ぶコンクリートにとって不要な空気を巻き込むため、その内部に径の大きな空げきが存在しています。

締め固めとは、振動を与えることによってこの不要な空げきを少なくし、密実なコンクリートとする作業です。

振動機を使わず、突き棒などでコンクリートの締め固め作業を行うことは、現状ではほとんど考えられません。

したがって、振動機の使い方がコンクリートの品質を大きく左右します。

基本となるのは棒形振動機

締め固め作業で一般的に用いる振動機は、コンクリートの中に挿入して使う「棒形振動機(内部振動機)」で、必要に応じて型枠に取り付けて使う「型枠振動機(外部振動機)」も利用します。

コンクリートに直接振動を加える方が効果的なことから、棒形振動機が広く普及しています。

土木学会のコンクリート標準示方書などでも、「コンクリートの締め固めには、内部振動機を用いることを原則とし、薄い壁など内部振動機の使用が困難な場合は型枠振動機を使用してもよい」としています。

棒形振動機には、ダム工事に使用するような粗骨材の粒径が大きい低スランプのコンクリートを対象にしたものから、一般のコンクリートを対象としたものまで、径や長さ、振動数が異なるさまざまな種類があります。

手の届かない所や深い個所を締め固めることを目的とした、やりのように長い棒形振動機もあります。

一方、型枠振動機は内部振動機の挿入が難しい薄い壁状の構造物などに有効で、型枠面に発生する恐れのあるジャンカ(豆板)の発生を抑えるのにも役立ちます。

また、先端にメッシュ状の振動板を取り付けた振動機もあります。

擁壁やダムの壁面のように勾配のある型枠の内側に挿入して振動させることにより、型枠面に残る空気泡や水泡などを除去する目的で使用します。

振動機の締め固め能力はコンクリートの軟らかさなどによって異なります。

例えば棒形振動機の場合、小型振動機で1時間当たり4〜8m3、大型振動機で同じく10〜15m3程度。

コンクリートの打込み能力に見合った配置とすることが必要です。

棒形は挿入深さが重要

振動機は使い方を誤ると、期待する締固め効果が得られません。

適切に使うことによって初めて、密実なコンクリートを造ることができます。

コンクリートは内部が見えないので、十分に締め固められたかどうかは表面の様子から判断するしかありません。

しかし、コンクリートの表面だけに振動機を挿入して締め固めると、表面上は締め固められているように見えても、内部に締め固められていない個所が生じてしまいます。

下の図は、振動機の挿入深さを変えて締め固めたコンクリートの供試体のイメージ図です。

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振動機(バイブレータ)の挿入深さが異なる場合のコンクリートの状況

振動機の挿入深さが足りないと、振動が伝わらない下層部分に、締め固めが不十分な個所やジャンカができることがわかります。

きちんと内部まで振動機を挿入することが大切です。

コンクリートを打ち込む際に1層の厚さを厚くし過ぎると、振動機を内部まで挿入したとしても下層部まで十分な締め固めができない恐れがあります。

したがって、1層の厚さは振動機の振動部分の長さを超えないように注意すると良いです。

ランメイシ

40〜50cm以下が一つの目安になります。

締固め作業を終える目安

振動機を使う際のポイントは、できるだけ垂直に、一定の間隔で所定の深さまで挿入することです。

挿入間隔は50cm以下となるように配慮したいです。

振動機を引き抜く際はゆっくりと、孔が残らないようにすることも大事です。

特に、コンクリートを2層以上に打ち込む場合は、下の図に示すように振動機の先端を下層のコンクリートに10cm程度挿入して締め固めます。

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振動機(バイブレータ)で生コンクリートを締め固める際の留意点

下層のコンクリートを振動によって再び流動化させ、上層コンクリートと下層コンクリートとを一体化することによって、コールドジョイントを防ぐことができます。

締め固め作業を終える目安は、コンクリート表面の沈下が認められなくなって表面がほぼ水平になった状態や、表面にセメントペーストが浮き上がり、光沢が現れた状態とします。

この時点では、内部に巻き込まれた大きな気泡が抜け出すのが収まるので、気泡の出る状況からも締め固めを終えるタイミングを判断することができます。

振動時間でみれば、1カ所当たり5〜15秒が目安です。

振動機の適切な振動時間や挿入間隔は、コンクリートの種類やスランプなどによっても異なります。

スランプの小さいコンクリートは時間を長めにし、挿入間隔を狭くします。

スランプが大きい場合は振動時間をやや短くできます。

打ち込まれたコンクリートに振動機を挿入して軟らかさを観察し、判断することが大事です。

締め固め作業中に、振動機を鉄筋や埋め込み配管、金物などに接触させるのは禁物です。

これらは既に硬化が始まったコンクリート中にも連続していることが多いので、振動が伝わることによってこれらの埋設物とコンクリートとの付着を損ねたり、埋設物の周りにひび割れなどを生じさせたりする原因となります。

また、振動機を使ってコンクリートを無理に流してはいけません。

コンクリートの流動に伴って粗骨材が沈下し、分離を助長するからです。

スランプの大きなコンクリートの場合は、特に注意が必要です。

締め固め作業を終えて次のコンクリートを待っている間は、振動機の電源を切り、コンクリートから抜いておきます。

電源が入った振動機をコンクリート中に入れたままにしておくと、せっかく適度に締め固められたコンクリートに過度な振動が加わり、材料分離を起こしてしまうからです。

振動が及ぶ範囲に注意

型枠振動機は仕組み的に、振動をコンクリートに伝えるのにせき板を介していますので、振動が作用する範囲は表面部分に限られます。

したがって、コンクリートの内部を締め固めるのには適していません。

型枠振動機は、打ち込み中のコンクリートの高さが振動機の取り付け位置より15~20cm上まで達した時点で振動を加えます。

コンクリートがまだ供給されていない状態で振動を加える、いわゆる空打ちをしてはなりません。型枠の緩みや損傷の原因となるからです。

型枠が型枠振動機の加振によって緩んだり変形したりしないように、堅固に組み立てることに加え、途中で型枠を点検して締め直すことも大切です。

故障に備えて予備の振動機も用意

どちらのタイプの振動機も、一般にインバーターやコンバーターから延長コードを介して使用します。

しかし、規定よりも長い延長コードや細いサイズのコードを使うと、電圧の低下によって振動が弱くなります。

さらに長時間使用することによって、振動機のモーターが焼き切れる場合があります。

また、コンクリートが付着したままのプラグを使うと、接触不良や漏電を起こすこともよくあります。

このようなトラブルは作業前にチェックすることによって防げるので、忘れずに点検したいです。

締め固め作業中に振動機が故障すると、打ち込み作業に大きな支障をきたすことになります。

故障した場合に備えて、予備の振動機を用意しておくことも忘れてはなりません。

打ち込みは締固め能力に応じて

締め固め作業はコンクリートの打ち込みと並行して行われるので、コンクリートの供給と締め固め作業とのバランスが崩れると、トラブルが発生する原因となります。

特に、コンクリートの供給量が多く、締め固め作業が追い付かない場合には、十分に締め固められない個所ができ、ジャンカやコールドジョイントの原因となりやすいです。

逆に、コンクリートに過度な振動を加えると、材料分離が助長されて均質なコンクリートができません。

過度の振動よりも、振動不足の方がコンクリートに欠陥ができやすいと言われています。

しかし、かけ過ぎてもかけ足りなくても、コンクリートにとってはよくありません。

締め固めは多からず少なからずが肝要です。

まとめ

コンクリート工事において、締め固め作業は非常に重要な工程となります。

この作業は、振動機を使用して打ち込まれたコンクリートを密実に仕上げ、構造物の強度や耐久性を向上させるためのものです。

振動機の適切な使い方が鍵となります。

振動を不足させたり、逆に与えすぎたりすると、期待する締め固め効果が得られません。

振動機は一般に「棒形振動機」と「型枠振動機」の2種類があります。

棒形振動機は直接コンクリートに挿入して使用し、型枠振動機は型枠を介して振動を伝えます。

締め固め作業は美しい仕上がりのためにも欠かせず、構造物の耐久性向上にも寄与します。

振動機を適切に使用することで、打ち込まれたコンクリートが型枠や鉄筋に密着し、強度や耐久性が向上します。

コンクリートは打ち込む際に不要な空気を含むため、締め固め作業では振動を使ってこれを少なくし、密実なコンクリートを実現します。

振動機の使い方が品質に大きく影響するため、慎重な操作が求められます。

振動機の種類や使い方には注意が必要です。

特に、振動機を使わずに手作業で締め固めることは難しく、現実的ではありません。

型枠振動機は内部振動機の使用が難しい場合に有効で、薄い壁や特殊な構造にも適しています。

振動機の挿入深さや振動時間はコンクリートの種類や状態によって異なり、慎重な調整が必要です。

締め固め作業中には、鉄筋や埋め込み配管に振動機が接触しないように気をつけ、トラブルを未然に防ぐべきです。

振動機を使用する際には、延長コードの適切な使用やプラグの清掃も重要です。

これらの点検を怠ると、振動機の故障やトラブルが生じ、作業の妨げになります。

適度な振動と注意深い操作が、コンクリート工事の品質向上に繋がります。

締め固め作業はコンクリート工事の最終工程であり、適切な手順と注意が美しい仕上がりと耐久性の向上につながります。

コンクリート構造物の完成度を高め、後世に残る美しい姿を実現するためには、振動機の正しい使い方や作業のコツを理解し、慎重に作業を進めることが肝要です。

Q&A

締め固め作業はなぜ重要なのですか?

締め固め作業は、振動機を使用して打ち込まれたコンクリートを密実に仕上げ、構造物の強度や耐久性を向上させるための不可欠な工程です。正しい締め固めがなければ、美しい仕上がりやコンクリートの耐久性が損なわれる可能性があります。

振動機の使い方に注意が必要な理由は何ですか?

振動機の使い方には慎重さが求められます。誤った使い方や振動不足、過度な振動などがあると、期待する締め固め効果が得られず、コンクリートの品質に悪影響を与える可能性があります。

型枠振動機と棒形振動機の違いは何ですか?

型枠振動機は型枠を介して振動を伝え、主に内部が振動対象です。一方、棒形振動機は直接コンクリートに挿入して使用され、表面から内部まで締め固めを行います。どちらも締め固めに使用されますが、用途や状況によって選択されます。

締め固め作業中の注意事項はありますか?

締め固め作業中には振動機が鉄筋や埋め込み配管に接触しないように気をつける必要があります。また、振動機の故障やトラブルを防ぐためには、延長コードの正しい使用やプラグの清掃など、点検が欠かせません。

締め固めの過程で適切な振動機の選び方はありますか?

はい、振動機の選び方は重要です。コンクリートの種類や状態によって適した振動機が異なります。振動機の挿入深さや振動時間を調整し、コンクリートの性質に合わせた使い方が求められます。

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