建設業は『土木工事』と『建築工事』に分類され、簡単にそれぞれ以下のように分類されます。
- 概ね道路表面から下に造るのが『土木工事』
- 概ね地面より上に造るのが『建築工事』
『土木工事』とよく言われますが、ひと言に『土木工事』といっても、その分野は幅広いです。
- 土木工事の6つの分野『道路・河川・港湾・空港・鉄道・上下水道』における役割
- 土木工事と建築工事の違い
土木工事の6つの分野『道路・河川・港湾・空港・鉄道・上下水道』における役割

土木工事は概ね道路表面から下の構造物を造る工事がメインとなり、以下の分野に分かれます。
- 道路工事
- 河川工事
- 港湾工事
- 空港工事
- 鉄道工事
- 上下水道工事
人や車の流れ・物流を担う、生活に欠かすことのできない道路工事

道路は種類に応じて管理者が異なり、工事をする際には以下の管轄にて計画、施工します。
- 高速道路 → 高速道路会社
- 国道 → 国土交通省
- 都道府県道 → 都道府県
- 市町村道 → 市町村
道路は車等の流れをスムーズにし、物流を良くします。そうすることで、国民の生活を豊かに・利便性の高い街にすることができます。
地震や台風といった『自然災害』で道路が陥没したり、土砂崩れによって不通になってしまったときには、建設会社が早急に復旧します。

建設工事以外に、補修・改修工事も建設業の大きな役割です。
梅雨時期や台風からの洪水による浸食、堤防の決壊を防ぐ河川工事

河川は以下の種類に分かれます。
- 一級河川 → 国土交通大臣が指定した河川
- 二級河川 → 都道府県知事が指定した河川
- 準用河川 → 市町村長が指定した河川
日本は川の勾配が急な地形であり、梅雨期や台風期に豪雨が集中するという厳しい自然環境にあります。
ゲリラ豪雨のような大雨が来ると河川に水が一気に流れ出して洪水をもたらします。
山から下流に水が流れ、市街地までくると高水敷は公園や運動場、堤防の川裏側(堤内地)には家屋や商業施設が多く存在しまいますね。
治水のためだけに川幅を広くすることは効率的ではなく、堤防を嵩上げすることは、万が一堤防が決壊した場合に被害が大きくなるリスクを伴います。
そのため、堤防の嵩上げ・拡幅と並行して、河道内の堆積土砂を掘削して水の流下能力向上を図るのが基本となっています。

河川内の堆積土砂が長い年月を経て、森のように木が生い茂っているところも存在します。この場合、木自体が河川の流下の妨げとなるので、堆積土砂の掘削以外に木の伐採工事も行われます。
輸出入やふ頭建設、商業施設の建設が進む港湾工事

船の航行の安全性と海外輸送の効率を両立するための港湾建設工事は、日本にとって重要です。
理由は、日本では人々の生活や産業を支えるエネルギーの約9割。そして食料の約6割を海外に依存しています。
その99%以上が港湾を経由しているため、港湾の物流ネットワークはとても重要です。
また、循環型社会への転換を進めるため、廃棄物処分場・リサイクル施設・廃棄物受け入れ及び積み出し「ふ頭」などの物流拠点。これらの整備も今後進めていく予定とされています。
市街地では、賑わいと潤いのある水辺空間や商業施設が建設され、港の『観光地化』に力をいれる地域も多いです。
外国との窓口となる空港工事

日本は島国のため、海外へ移動するには空港を使って飛行機で移動がメインとなるので、空港建設の重要性は高くなっています。
世界でも有数の鉄道国家、日本が誇る鉄道工事

鉄道は『JR』と、民間企業である『私鉄』が運営しています。
世界でも有数の鉄道国家である日本は、鉄道技術を海外に輸出することも広く行われています。
今後は『浮上式鉄道』という、リニア中央新幹線も発展していきます。
普及率向上を目指す上下水道工事

水には、以下の3種類があります。
- 上水 → 水道水など飲用に適した水
- 中水 → 水洗トイレや、公園の噴水など、飲用でない水
- 下水 → 生活・産業排水、雨水などの汚水
上水は、上水道・浄水処理施設などを土木工事として建設します。
下水は、終末処理場に集約して処理されます。
上水道の普及率は全国平均で98.3%(令和4年度時点。令和7年1月時点で最新データです)
都道府県別での普及率ですが、最高は東京都と大阪府の100%。
都道府県別の詳しい普及率は、以下より確認できます。

土木と建築の違い

そもそも、『土木』と『建築』はどう違うのか。
わかっているような、わからないような。簡単に違いを説明すると、以下のようになります。
- 概ね地面より上に造るのが『建築』
- 概ね道路表面から下に造るのが『土木』
上記の例外としては、ビルの地下部分。
地面の下に位置していますが、建築工事になります。
土木工事の内容

本記事の冒頭でも記載していますが土木工事は以下の分野があり、これらは概ね道路の表面から下に位置するものです。
- 道路工事
- 河川工事
- 港湾工事
- 空港工事
- 鉄道工事
- 上下水道工事
建築工事の内容

建築工事とは以下のような、概ね地面の上に位置するものです。
- ビル
- 工場
- マンション
- 学校など
まとめ

本記事では、土木工事と建築工事の内容や違いについて解説しました。
建設業は『土木工事』と『建築工事』に分類され、簡単にそれぞれ以下のように分類されます。
- 概ね道路表面から下に造るのが『土木工事』
- 概ね地面より上に造るのが『建築工事』
土木工事は概ね道路表面から下の構造物を造る工事がメインとなり、以下の分野に分かれます。
- 道路工事
- 河川工事
- 港湾工事
- 空港工事
- 鉄道工事
- 上下水道工事
土木工事は、官庁工事と民間工事に分かれます。
建築工事とは以下のような、概ね地面の上に位置するものです。
- ビル
- 工場
- マンション
- 学校など
(ビルの地下部分など、地面の下に位置していますが例外として建築工事になります)
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