【現場代理人】統括安全衛生責任者としての役割とやることについて徹底解説

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現場監督

現場代理人として建設工事を担当することになったんだけど、その工事で統括安全衛生責任者になってるいるんだ。ボスみたいな役職名なんだけど、役割とか、具体的に何をするの?

こんな疑問に答えます。

建設現場の現場代理人は、作業所において安全衛生の責任者となります。

混在作業から生じる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者としての職務を確実に遂 行する他、役割と業務内容について、本記事で詳しく解説します。

この記事を書いた人
ranmeishi-kun-6

当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ

現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年、同業他社への転職経験あり)が当サイトを運営しています。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!

保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士

主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事

プロフィール詳細/Twitter/お悩み相談所

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目次

統括安全衛生責任者の役割

統括安全衛生責任者の役割として、現場でやることは以下の通りです。

  • 技術的事項を管理する者を指揮すること(安衛法第15条)
  • 特定元方事業者としての実施すべき次の措置を実施すること(安衛法第30条)
  • 元方事業者としての講ずべき措置を確実に実施すること
  • 注文者が講ずべき措置を確認すること
  • 注文者は違法な指示をしないこと
  • 機械等貸与者等の実施すべき措置を確認すること
  • 関係請負人及びその労働者の把握等
  • 仮設設備の維持管理
現場監督

難しそうなのばっかり…。

ランメイシ

初めから完璧に役割をこなせる人なんていないから、気にしなくて大丈夫だよ!

統括安全衛生責任者の役割について、現場での業務を以下より詳しく解説します。

技術的事項を管理する者を指揮すること (安衛法第15条)

安全衛生管理体制上、元方安全衛生管理者及びずい道等救護技術管理者を指揮することになります。

労働安全衛生法

(統括安全衛生責任者) 第15条

事業者で、一の場所において行う事業の仕事の一部を請負人に請け負わせているもの(当該事業の仕事の一部を請け負わせる契約が二以上あるため、その者が二以上あることとなるときは、当該請負契約のうちの最も先次の請負契約における注文者とする。以下「元方事業者」という。)のうち、建設業その他政令で定める業種に属する事業(以下「特定事業」という。)を行う者(以下「特定元方事業者」という。)は、その労働者及びその請負人(元方事業者の当該事業の仕事が数次の請負契約によつて行われるときは、当該請負人の請負契約の後次のすべての請負契約の当事者である請負人を含む。以下「関係請負人」という。)の労働者が当該場所において作業を行うときは、これらの労働者の作業が同一の場所において行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮をさせるとともに、第三十条第一項各号の事項を統括管理させなければならない。ただし、これらの労働者の数が政令で定める数未満であるときは、この限りでない。

2 統括安全衛生責任者は、当該場所においてその事業の実施を統括管理する者をもつて充てなければならない。

3 第三十条第四項の場合において、同項のすべての労働者の数が政令で定める数以上であるときは、当該指名された事業者は、これらの労働者に関し、これらの労働者の作業が同一の場所において行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮をさせるとともに、同条第一項各号の事項を統括管理させなければならない。この場合においては、当該指名された事業者及び当該指名された事業者以外の事業者については、第一項の規定は、適用しない。

4 第一項又は前項に定めるもののほか、第二十五条の二第一項に規定する仕事が数次の請負契約によつて行われる場合においては、第一項又は前項の規定により統括安全衛生責任者を選任した事業者は、統括安全衛生責任者に第三十条の三第五項において準用する第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者の指揮をさせるとともに、同条第一項各号の措置を統括管理させなければならない。

5 第十条第三項の規定は、統括安全衛生責任者の業務の執行について準用する。この場合において、同項中「事業者」とあるのは、「当該統括安全衛生責任者を選任した事業者」と読み替えるものとする。

              (出典:E-GOV法令検索

特定元方事業者としての実施すべき次の措置を実施すること (安衛法第30条)

特定元方事業者としての実施すべき措置は以下の通りです。

  1. 協議組織の設置及び運営を行うこと (安衛則第635条)
  2. 作業間の連絡及び調整を行うこと (安衛則第636条)
  3. 作業場所を巡視すること (安衛法第637条)
  4. 関係請負人が行う安全衛生教育に対する指導・援助を行うこと (安衛則第638条)。
  5. 全体工程表等の仕事の工程に関する計画並びに作業場所における主要な機械、設備及び作業用の仮設の建設物の配置に関する計画を作成するとともに、関係請負人の作成する機械設備等の作業計画等が元方事業者の施工計画に適合するよう指導を行うこと (安衛則第638条の3、4)
  6. その他労働災害を防止するための必要な事項 (安衛則第639条~第642条の3)

労働安全衛生法

(特定元方事業者等の講ずべき措置) 第30条 

特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、次の事項に関する必要な措置を講じなければならない。

一 協議組織の設置及び運営を行うこと。

二 作業間の連絡及び調整を行うこと。

三 作業場所を巡視すること。

四 関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に対する指導及び援助を行うこと。

五 仕事を行う場所が仕事ごとに異なることを常態とする業種で、厚生労働省令で定めるものに属する事業を行う特定元方事業者にあつては、仕事の工程に関する計画及び作業場所における機械、設備等の配置に関する計画を作成するとともに、当該機械、設備等を使用する作業に関し関係請負人がこの法律又はこれに基づく命令の規定に基づき講ずべき措置についての指導を行うこと。

六 前各号に掲げるもののほか、当該労働災害を防止するため必要な事項

2 特定事業の仕事の発注者(注文者のうち、その仕事を他の者から請け負わないで注文している者をいう。以下同じ。)で、特定元方事業者以外のものは、一の場所において行なわれる特定事業の仕事を二以上の請負人に請け負わせている場合において、当該場所において当該仕事に係る二以上の請負人の労働者が作業を行なうときは、厚生労働省令で定めるところにより、請負人で当該仕事を自ら行なう事業者であるもののうちから、前項に規定する措置を講ずべき者として一人を指名しなければならない。一の場所において行なわれる特定事業の仕事の全部を請け負つた者で、特定元方事業者以外のもののうち、当該仕事を二以上の請負人に請け負わせている者についても、同様とする。

3 前項の規定による指名がされないときは、同項の指名は、労働基準監督署長がする。

4 第二項又は前項の規定による指名がされたときは、当該指名された事業者は、当該場所において当該仕事の作業に従事するすべての労働者に関し、第一項に規定する措置を講じなければならない。この場合においては、当該指名された事業者及び当該指名された事業者以外の事業者については、第一項の規定は、適用しない。

              (出典:E-GOV法令検索

① 協議組織の設置及び運営を行うこと (安衛則第635条)

  • 特定元方事業者の工事担当者とすべての関係請負人が参加する災害防止協議会を設置し、統括安全衛生責任者が召集する
  • 会議は毎月1回以上、定期的に開催する
  • 工程、作業間の連絡調整を行い、安全衛生対策を協議する

労働安全衛生規則

(協議組織の設置及び運営) 第635条 

特定元方事業者(法第十五条第一項の特定元方事業者をいう。以下同じ。)は、法第三十条第一項第一号の協議組織の設置及び運営については、次に定めるところによらなければならない。

一 特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織を設置すること。

二 当該協議組織の会議を定期的に開催すること。

2 関係請負人は、前項の規定により特定元方事業者が設置する協議組織に参加しなければならない。

              (出典:E-GOV法令検索

② 作業間の連絡及び調整を行うこと (安衛則第636条)

作業間の連絡及び調整を行うことは以下の通りです。

  • 特定元方事業者と関係請負人との間、関係請負人相互の間での毎日の作業打合せ・安全指示等、工程の流れに合わせて作業間の連絡調整を行う

労働安全衛生規則

(作業間の連絡及び調整) 第636条 

特定元方事業者は、法第三十条第一項第二号の作業間の連絡及び調整については、随時、特定元方事業者と関係請負人との間及び関係請負人相互間における連絡及び調整を行なわなければならない。

              (出典:E-GOV法令検索
ランメイシ

安全施工サイクルで、作業日の13時から打合せとしているよね。朝だと当日の作業次第で翌日の予定が変わるかもしれないし、夕方だと作業員や資材の手配が間に合わなくなるから、13時からといった昼イチくらいから作業打合せがいいね。

③ 作業場所を巡視すること (安衛法第637条)

統括安全衛生責任者は作業日に1回以上、現場を巡視しなければいけません。

  • 元請が提供している設備等について毎作業日、1回以上、注文者の責務として作業場所を巡視する。
  • 連絡調整、指示事項等の確認や法令違反の是正指示を行う。

現場の安全巡視のポイントは、毎回時間を決めて巡視することです。

現場監督

午前中は生コン打設だから午後に巡視するとか、午後から打ち合わせが多いから午前中に巡視する、とかじゃだめなの?

建設工事では安全第一を掲げているため、自分の都合のために、毎回異なる時間に巡視することはおすすめしません。

ランメイシ

公共工事の場合、発注者側で事故の統計データをまとめているから、そのデータを参考に、現場巡視の時間を決めるといいよ。

例えば、国土交通省○○地方整備○○事務所管内では8時~17時の内、11時台に事故発生件数が多いので、10時台に現場巡視を行う。

こんな感じで、統計データ上で事故発生件数が多い時間帯より前に現場巡視を行うことで、理屈にかなっているし、自分の現場での事故発生リスクを低減することができますね。

ランメイシ

工事によって作業内容も変わるから、自分の現場で一番事故発生のリスクが高い時間帯がわかる場合は、その時間帯の前に現場巡視を設定しようね。

④ 関係請負人が行う安全衛生教育に対する指導・援助を行うこと (安衛則 第638条)

統括安全衛生責任者は、下請業者が行う安全衛生教育に対する指導・援助を行うこととされ、ポイントは以下の通りです。

  • 関係請負人が行う安全衛生教育への施設の提供、教育資料の提供、講師の派遣等を行う
  • 作業所長は、現場で実施すべき安全衛生教育の内容を災害防止協議会等において関係請負人に周知する
  • 新たに現場入場する作業員に対し、現場の状況、作業相互の関係等について新規入場者教育・送出し教育等を行うよう指導する

教育のうち、法定教育として定められている教育は以下の通りです。

  • 雇入れ時の安全衛生教育 (安衛法第59条第1項)
  • 作業内容変更時の安全衛生教育 (安衛法第59条第2項)
  • 特別教育(安衛法第59条第3項)
  • 職長教育(安衛法第60条)
  • 能力向上教育 (安衛法第19条の2)
  • 危険・有害業務従事者に対する安全衛生教育 (安衛法第60条の2)
  • 労働災害の再発防止のための講習 (安衛法第99条の2 第99条の3)

その他、下記の教育が定められています。

  • 行政指導に基づく安全衛生教育〔厚生労働省 (有機溶剤業務従事者に対する教育等)、 国土交通省 (建設工事従事者安全衛生教育等)〕
  • 法定外教育 (企業が自主的に行う管理者教育、現場技術者教育等)
現場監督

こんなにたくさん、覚えられないよ…。

ランメイシ

覚えておくと素晴らしいけれど、この内容は○○という本に書いてあるとか、○○っていうインターネットサイトに書いてある。と覚えておけばすぐ確認できるから大丈夫だよ。

⑤ 全体工程表等の仕事の工程に関する計画、作業場所における主要な機械、設備及び作業用の仮設物の配置に関する計画を作成すると共に、関係請負人の作成する機械設備等の作業計画等が元方事業者の施工計画に適合するよう指導を行うこと (安衛則第638条の3、4)

機械設備等の作業計画として、対象になる機械のうち車両系建設機械(機体重量が3t以上の安衛令別表第7に掲げるもの。ただし、コンクリートポンプ車は3t以上の制限はない)は以下の通りです。

  • 整地・運搬・積込用機械(ブルドーザー、モーターグレーダー、トラクターショベル、ずり積機、スクレーパー、スクレープドーザー)
  • 掘削用機械(パワーショベル、ドラグショベル、ドラグライン、クラムシェル、バケット掘削機、トレンチャー)
  • 基礎工事用機械(くい打機、くい抜機、アースドリル、リバースサーキュレーションドリル、せん孔機、アースオーガー、ペーパードレーンマシン)
  • 締固め用機械(ローラー)
  • コンクリート打設用機械(コンクリートポンプ車)
  • 解体用機械(ブレーカー)
  • 移動式クレーン(吊上荷重が3t以上のもの)

労働安全衛生規則

(教育に対する指導及び援助) 第638条 

特定元方事業者は、法第三十条第一項第四号の教育に対する指導及び援助については、当該教育を行なう場所の提供、当該教育に使用する資料の提供等の措置を講じなければならない。

(計画の作成) 第638条の3

法第三十条第一項第五号に規定する特定元方事業者は、同号の計画の作成については、工程表等の当該仕事の工程に関する計画並びに当該作業場所における主要な機械、設備及び作業用の仮設の建設物の配置に関する計画を作成しなければならない。

(関係請負人の講ずべき措置についての指導) 第638条の4

法第三十条第一項第五号に規定する特定元方事業者は、同号の関係請負人の講ずべき措置についての指導については、次に定めるところによらなければならない。 一 車両系建設機械のうち令別表第七各号に掲げるもの(同表第五号に掲げるもの以外のものにあつては、機体重量が三トン以上のものに限る。)を使用する作業に関し第百五十五条第一項の規定に基づき関係請負人が定める作業計画が、法第三十条第一項第五号の計画に適合するよう指導すること。 二 つり上げ荷重が三トン以上の移動式クレーンを使用する作業に関しクレーン則第六十六条の二第一項の規定に基づき関係請負人が定める同項各号に掲げる事項が、法第三十条第一項第五号の計画に適合するよう指導すること。

              (出典:E-GOV法令検索
現場監督

作業計画って、どんな計画書をつくればいいの?

ランメイシ

厚生労働省の資料を参考にするといいよ。

作業計画書に関する厚生労働省の発行資料は下記に載せるので、参考にしてくださいね。

作業計画を策定し安全な作業を ~リスクアセスメントを取り入れた重機等の作業計画~

⑥ その他、労働災害を防止するための必要な事項 (安衛則第639条~第642条の3)

その他、労働災害を防止するための必要な事項として、以下の項目があります。 (安衛則第639条~第642条の3)

  • クレーン等の運転についての合図を統一すること
  • 事故現場等の標識を統一すること
  • 有機溶剤等の容器の集積箇所を統一すること
  • 警報を統一すること
  • ずい道等の建設の作業を行う場合においては、避難等の訓練の実施方法等を統一すること
  • 土石流危険河川において建設工事の作業を行う場合においては、避難の訓練の実施方法を統一すること
  • 周知のための資料の提供等を行うこと

労働安全衛生規則

(クレーン等の運転についての合図の統一) 第639条 

特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該作業がクレーン等(クレーン、移動式クレーン、デリック、簡易リフト又は建設用リフトで、クレーン則の適用を受けるものをいう。以下同じ。)を用いて行うものであるときは、当該クレーン等の運転についての合図を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

2 特定元方事業者及び関係請負人は、自ら行なう作業について前項のクレーン等の運転についての合図を定めるときは、同項の規定により統一的に定められた合図と同一のものを定めなければならない。

(事故現場等の標識の統一等) 第640条 

特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該場所に次の各号に掲げる事故現場等があるときは、当該事故現場等を表示する標識を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一 有機則第二十七条第二項本文(特化則第三十八条の八において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定により労働者を立ち入らせてはならない事故現場

二 高圧則第一条の二第四号の作業室又は同条第五号の気こう室

三 電離則第三条第一項の区域、電離則第十五条第一項の室、電離則第十八条第一項本文の規定により労働者を立ち入らせてはならない場所又は電離則第四十二条第一項の区域

四 酸素欠乏症等防止規則(昭和四十七年労働省令第四十二号。以下「酸欠則」という。)第九条第一項の酸素欠乏危険場所又は酸欠則第十四条第一項の規定により労働者を退避させなければならない場所

2 特定元方事業者及び関係請負人は、当該場所において自ら行なう作業に係る前項各号に掲げる事故現場等を、同項の規定により統一的に定められた標識と同一のものによつて明示しなければならない。

3 特定元方事業者及び関係請負人は、その労働者のうち必要がある者以外の者を第一項各号に掲げる事故現場等に立ち入らせてはならない。

(有機溶剤等の容器の集積箇所の統一) 第641条 

特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該場所に次の容器が集積されるとき(第二号に掲げる容器については、屋外に集積されるときに限る。)は、当該容器を集積する箇所を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一 有機溶剤等(有機則第一条第一項第二号の有機溶剤等をいう。以下同じ。)又は特別有機溶剤等(特化則第二条第一項第三号の三の特別有機溶剤等をいう。以下同じ。)を入れてある容器

二 有機溶剤等又は特別有機溶剤等を入れてあつた空容器で有機溶剤又は特別有機溶剤(特化則第二条第一項第三号の二の特別有機溶剤をいう。以下同じ。)の蒸気が発散するおそれのあるもの

2 特定元方事業者及び関係請負人は、当該場所に前項の容器を集積するとき(同項第二号に掲げる容器については、屋外に集積するときに限る。)は、同項の規定により統一的に定められた箇所に集積しなければならない。

(警報の統一等) 第642条 

特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行なわれるときには、次の場合に行なう警報を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一 当該場所にあるエツクス線装置(令第六条第五号のエツクス線装置をいう。以下同じ。)に電力が供給されている場合

二 当該場所にある電離則第二条第二項に規定する放射性物質を装備している機器により照射が行なわれている場合

三 当該場所において発破が行なわれる場合

四 当該場所において火災が発生した場合

五 当該場所において、土砂の崩壊、出水若しくはなだれが発生した場合又はこれらが発生するおそれのある場合

2 特定元方事業者及び関係請負人は、当該場所において、エツクス線装置に電力を供給する場合、前項第二号の機器により照射を行なう場合又は発破を行なう場合は、同項の規定により統一的に定められた警報を行なわなければならない。当該場所において、火災が発生したこと又は土砂の崩壊、出水若しくはなだれが発生したこと若しくはこれらが発生するおそれのあることを知つたときも、同様とする。

3 特定元方事業者及び関係請負人は、第一項第三号から第五号までに掲げる場合において、前項の規定により警報が行なわれたときは、危険がある区域にいるその労働者のうち必要がある者以外の者を退避させなければならない。

(避難等の訓練の実施方法等の統一等) 第642条の2

特定元方事業者は、ずい道等の建設の作業を行う場合において、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われるときは、第三百八十九条の十一第一項の規定に基づき特定元方事業者及び関係請負人が行う避難等の訓練について、その実施時期及び実施方法を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

2 特定元方事業者及び関係請負人は、避難等の訓練を行うときは、前項の規定により統一的に定められた実施時期及び実施方法により行わなければならない。

3 特定元方事業者は、関係請負人が行う避難等の訓練に対して、必要な指導及び資料の提供等の援助を行わなければならない。

第642条の2の2 

前条の規定は、特定元方事業者が土石流危険河川において建設工事の作業を行う場合について準用する。この場合において、同条第一項中「第三百八十九条の十一第一項の規定」とあるのは「第五百七十五条の十六第一項の規定」と、同項から同条第三項までの規定中「避難等の訓練」とあるのは「避難の訓練」と読み替えるものとする。

(周知のための資料の提供等) 第642条の3 

建設業に属する事業を行う特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われるときは、当該場所の状況(労働者に危険を生ずるおそれのある箇所の状況を含む。以下この条において同じ。)、当該場所において行われる作業相互の関係等に関し関係請負人がその労働者であつて当該場所で新たに作業に従事することとなつたものに対して周知を図ることに資するため、当該関係請負人に対し、当該周知を図るための場所の提供、当該周知を図るために使用する資料の提供等の措置を講じなければならない。ただし、当該特定元方事業者が、自ら当該関係請負人の労働者に当該場所の状況、作業相互の関係等を周知させるときは、この限りでない。

              (出典:E-GOV法令検索
ランメイシ

河川改修工事の場合、安全教育訓練の実地訓練で『避難訓練』を取り入れた方が良いね。完成検査や施工プロセスチェックでよく聞かれるよ。

元方事業者としての講ずべき措置を確実に実施すること

下請業者と契約する元方事業者として、やるべき措置は以下の通りです。

  1. 関係請負人及び関係請負人の労働者が仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行うこと (安衛法第29 条第1項)
  2. 関係請負人及び関係請負人の労働者が仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反していると認めるときは、是正のための必要な指示を行うこと (安衛法第29条第2項)
  3. 指示を受けた関係請負人又はその労働者は、その指示に従うこと(安衛法第29条第3項)
  4. 土砂等が崩壊するおそれのある場所、機械等が転倒するおそれがある場所、その他の厚生労働省令で定める場所において関係請負人の労働者が当該事業の仕事を行うときは、関係請負人が講ずべき場所にかかる危険を防止するための措置が適正に講ぜられるように、技術上の指導その他の必要な措置を講じること (安衛法第29条の2)
ランメイシ

④の『厚生労働省で定める場所』とは、以下の場所が該当するよ。

具体的には、安衛則第634条の2に示す場所のことです。

  • 土砂等が崩壊するおそれのある場所
  • 土石流が発生するおそれのある場所
  • 機械等が転倒するおそれのある場所 (くい打機くい抜き機等の基礎工事用機械又は移動式クレーンが転倒するおそれのある場所に限定)
  • 架空電線の充電電路に近接する場所であって、当該充電電路に労働者の身体等が接触し、又は接近することにより感電するおそれのある場所
  • 明かり掘削の作業が行われる場所において、埋設物等又はれんが壁、コンクリートブロック塀、擁壁等の建設物が損壊する等のおそれのある場所

注文者が講ずべき措置を確認すること

この特定事業の注文者で、自らもその事業の仕事の一部を行う者。 (例えば元請又は第1次下請業者)

その事業を行うために建築物・設備又は原材料を提供して、下請業者の作業員に使用させるときの措置義務。

措置義務として、下請業者の作業員の労働災害を防止するため、必要な措置を講じなければいけません 。(安衛法第 31条第1項)

また、建設工事の仕事が数次の請負契約によって行われることにより、同一の建設物などについてこれらの措置を講ずべき注文者が2以上ある場合。(例えば、元請と第1次下請業者)

この場合は、後次の請負契約の当事者である注文者 (第1次下請業者)については、適用されないので、上位の注文者 (元請) が 措置の義務者となります。

注文者は違法な指示をしないこと

注文者(例えば元請、第1次下請業者等)は、その請負人(第1次下請業者等)に対し、仕事に関して、その指示に従ってその請負人の作業員を労働させたならば、安衛法関係法令の規定に違反するような指示をしてはいけません (安衛法第31条の4)。

例えば、クレーン作業で吊上げ荷重を超える荷の吊上げを指示したり、建設機械作業でその建設機械の主たる目的以外の作業を指示したり、墜落防止措置を講じないで、高所での作業を指示したりすること等が該当します。

現場監督

クレーン作業の作業半径オーバーを知ったうえで、「何とかしてあそこに荷上げしてくれ」なんて、絶対言っちゃダメだね…。

ランメイシ

万が一の時には、自分が責任を負うことになるってことも、忘れちゃいけないよ。

機械等貸与者等の実施すべき措置を確認すること

貸与された移動式クレーン、車両系建設機械等の機械等から発生する労働災害を防止する責任は、その機械を借用した事業者にあります。

したがって、下請業者が機械等を元請業者かリース、レンタル業者から借用する場合には、それぞれの契約の形態に応じて必要な措置をとらなければなりません。

  • 元請業者が下請業者に機械等を貸与し、使用させる場合 機械を使用する下請業者ごとに運転・取扱い者の届出をさせ、資格の有無を確認のうえ、それぞれの機械ごとに取扱責任者としての下請業者の名称及び有資格者の氏名を表示する
  • 下請業者が貸与(リース、レンタル) 業者より機械等を賃借して使用する場合、機械等のみを貸与業者から賃借する場合には、機械等の能力、特性その他使用上の注意すべき事項を記載した書面を取り寄せて、作業所に保管しておく必要がある
  • 運転者(オペレーター)付きで機械等を借り入れる場合には、前記の措置にあわせて、派遣される運転者の資格の有無を確認し、免許証等を常時携帯させることや作業にあたって作業の内容、指揮の系統、連絡合図の方法、運行経路、制限速度、その他労働災害防止に必要な事項を指示書にして通知させることが必要となる

その他の業務

その他の業務として次のものがあります。

  1. 関係請負人及びその労働者の把握等
  2. 仮設設備の維持管理

関係請負人及びその労働者の把握等

関係請負人及びその労働者の把握等のポイントは以下の通りです。

  1. 作業所長は、関係請負人に対する安全衛生上の措置を適切に行うために、関係請負人に対し、請負契約の成立後速やかにその名称、請負内容、安全衛生責任者の氏名、安全衛生推進者の選任の有無及びその氏名を通知させ、これを把握しておく
  2. 作業所長は関係請負人に対し、毎作業日の作業を開始する前までに仕事に従事する労働者の数を通知させ、これを把握しておく
  3. 作業所長は関係請負人に対し、その雇用する労働者の安全衛生にかかわる免許・資格の取得及び特別教育、職長教育の受講の有無等を把握するよう指導する
  4. 新たな作業に従事することとなった関係請負人の労働者について、その者が当該建設現場で作業に従事する前までにこれらの事項を通知させ、これを把握しておく
  5. 作業所長は、関係請負人が仕事を行う日の当該関係請負人の安全衛生責任者又はこれに準ずる者の駐在状況を朝礼時、作業間の連絡及び調整時等の機会に把握しておく
  6. 作業所長は関係請負人に対し、関係請負人が建設現場に持ち込む建設機械等の機械設備について事前に通知させ、これを把握しておくとともに定期自主検査、作業開始前点検等を徹底させる
ランメイシ

現場監督にとって、協力業者との連携のためにもコミュニケーション能力は大切なスキルだよ。コミュニケーションが苦手でも知識をつければ大丈夫!

円滑な現場運営には、礼儀も大切です。

現場監督は話し方や態度が大切な理由について、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

仮設設備の維持管理

仮設設備の維持管理としてのポイントは以下の通りです。

  1. 維持管理の責任者が明確になっているか
  2. 点検及び整備が実施されているか
  3. 始業時の点検が行われているか
  4. 作業の都合等による変更時の措置が確実に実施されているか
  5. 工事用機械の管理が行われているか

工事用機械は、可搬式電動丸のこから重量が数十トン以上ある油圧ショベル等まで、多くの種類の建設機械が現場で使用されています。

一方、使用する機械の元請業者、下請業者、貸与業者との間での契約形態は、固定式のクレーン等のように、元請業者の設置による機械を使用する場合、 移動式クレーン等の機械を貸与業者から賃借する場合、アーク溶接器等下請業者が持ち込む場合の3種類に区分されます。

それぞれの工事用機械設備による災害を防止する観点から、工事用機械設備を使用するときの実施すべき措置に関しては、工事の全体工程表に従って機械設備使用計画を作成する必要があります。

また、工事用機械設備の保守管理は、それらの点検整備計画に基づいて実施することが大切です。

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