現場監督に向いているのはどんな人?施工管理一筋15年の1級土木施工管理技士が解説

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土木工事の現場監督に向いているのはどんな人か。

若手現場監督の悩み
  1. 現場監督として建設会社に入社したけれど、自分は現場監督(施工管理)という職業に向いているのかわからない
  2. 事前にインターネットで現場監督がどんな職業か調べていたけど、実際のところはネット情報と違う所もあるのではないか
  3. 現場監督にはどんなスキルが必要なのかわからない

実際に現場で働いてみて、こう思った経験はありませんか?

僕は建設会社で現場監督として15年、主に国土交通省が発注する土木工事に関わってきました。

15年という期間はとても長いと感じるかもしれませんが、全くそんなことはありません。

むしろ、入社してから15年は、あっという間だった。

という気持ちの方が強いです。

15年間、仕事に関しての悩みや嫌な経験はたくさんありました。

現場監督なんかやるんじゃなかった…。

と後悔したこともあります。

どんな職業だって、問題やトラブルによって、大変な思い・ツラい経験をすることはあります。

問題やトラブルを解決していくことこそが、仕事だからなんですね。

もちろん、ネガティブなことばかりではありません。

頑張ってきてよかったと実感することも多々あります。

できることなら、給料をもらっている以上、多少大変なことはあったとしても、仕事は楽しいと思えるものでありたいですよね。

仕事の量の割に給料が安いと感じている方もいるかと思います。

私は15年間、土木工事の現場監督として働くなか、自社の現場監督から他社の現場監督までたくさんの現場監督さんと関わってきました。

この記事を見てくれている現場監督さんも、入れ替わりの多い業界であることは感じているのではないでしょうか?

本記事では、将来後悔しないために、土木工事の現場監督に向いているのはどんな人か。

どんな人が現場監督として活躍しているのかというテーマで解説します。

この記事を読んで分かること
  • 土木工事の現場監督に向いている人、活躍している人の特徴
  • 建設業界が15年前と比べて変わったこと

この記事を書いた人
ranmeishi-kun-6

当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ

現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!

保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士

主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事

プロフィール詳細/現場の事故がきっかけで最悪な状況になった時の体験談

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保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士

主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事

プロフィール詳細/現場の事故がきっかけで最悪な状況になった時の体験談

目次

現場監督に向いている、活躍しているのはどんな人か

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現場監督に向いている、現場で活躍している人の特徴は、以下のような人です。

現場監督に向いている・活躍している人の特徴
  1. 社内外の人に関わらずコミュニケーションが積極的
  2. 部下や協力業者の職人への教育が上手
  3. タスク管理が上手
  4. 建設業界、モノづくりの職業が好き
  5. 常に勉強し、仕事に責任を持って取り組んでいる

先に伝えておきたいこととして、現場監督に向いている・現場で活躍しているからといって、現場監督という施工管理の仕事に不満が無いという人はいません。

社内、他の建設会社の現場監督に聞いても、皆必ず不満の1つや2つは話しています。

結論を言うと、以下の通り多様な業務を行う現場監督として活躍できる人ならば、どんな職種でも活躍するでしょう。

現場監督の業務
  1. 工事の施工管理
    • 安全管理
    • 原価管理
    • 工程管理
    • 品質管理
  2. 発注者(施主)とのコミュニケーション
    • 問題発生時の工法変更に関する提案
    • 立会・検査の対応
    • 工事の進捗や工程に関する連絡
    • 要求される工事書類の作成
  3. 協力(下請)業者とのコミュニケーション
    • 請負金額の交渉、業者選定
    • 現場乗り込み時期や必要人員の連絡
    • 現場に関する特別な注意事項や現場ルールの周知・教育
    • 現場作業時の指導・監督
  4. 工事現場の近隣住民とのコミュニケーション
    • クレーム予防のため、事前の工事説明
    • 直接現場に足を運んでこられた時の対応
    • 確実に理解して貰えるよう専門用語を使わない説明
ランメイシ

工事に関する『専門知識』と、工事に係わる人との『コミュニケーション』がポイントです。

以下より、現場監督に向いている、現場で活躍している人の特徴を順に解説します。

社内・社外の人関わらずコミュニケーションをとっている

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現場監督は施工管理に関する知識を持っていることが重要ですが、現場は発注者がいて、協力(下請)業者、資材業者がいなければ成立しませんよね。

現場監督は、現場のトップとして工事に関わる全ての人とやり取りを行います。

なので、コミュニケーションができないと少なからずトラブルが起きます。

「明日、納入の大型ブロックの件だけど」

「え?聞いてないですよ?」

「側溝の据付作業、今週で終わらなかったから来週も来てほしいんだけど」

「え?今週で終わるって聞いてたから、来週は他の現場に予定しちゃってるよ!」

上記の例はあってはいけない初歩的なミスですが、忙しすぎて連絡し忘れてしまった。

先輩や上司に頼まれていた仕事、現場であれこれ作業をやっているうちに、うっかり忘れてしまっていた。

なんて経験、1回や2回は皆あると思います。

20代の若い現場監督にとっては、周りの人がずっと年上の人ばっかりなので、話しかけにくい先輩や上司も何人かはいると思います。

相談しに行くと、めんどくさそうな対応をする先輩や上司もいるでしょう。

そういったことから、コミュニケーションが苦手という人もいると思います。

でも、そんな先輩・上司も決して見捨てているわけではありません。

まずは、目の前の仕事に一生懸命取り組む。

部下の仕事ぶりは、必ず先輩・上司は見ています。

直接見ていなかったとしても、他の人づてに聞いています。

一生懸命仕事をしているあなたを、先輩や上司はあなたが困っているとき、必ずサポートしてくれますよ。

肩の力の抜きどころの見極めも大切ですが、まず、仕事を一生懸命やってみてください。

そうすれば、皆あなたのことを認めてくれますし、コミュニケーションが苦手だとしても、周りの人からあなたに近づいてくれるし、サポートしてくれますから。

部下の育成が上手

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あなたが現場監督になって数年経ち、工事現場では後輩がいる、という状況になった時。

あなた自身が現場代理人や監理技術者になると、これまでとは違い発注者さんとはあなたがやりとりを行うことになります。

今まで現場でやっていた仕事は後輩に教えてやってもらうことになりますね。

今までの仕事量 + これから増える仕事量 となると、時間がいくらあっても足りない。

という状況が見えますよね。

後輩の教育をしない人は、自分自分がこれから身に付けていかなければいかないスキルの習得を放棄しているようなものです。

部下の育成が上手な人は、仕事の内容に応じて部下に仕事を振るか、自分がやるか的確に判断しています。

そうして、自分自身も次のステップ、次のステップと、現場監督としてレベルアップし、活躍しています。

スケジュールをノートやカレンダーにメモしている

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現場事務所にいるとき、打合せに行くときは常にノートを持参する。(現場にいるときは野帳)

現場監督には似ているということはあっても、毎日全く同じ仕事をする、という日は無いですよね。

今週末に社内検査で書類の検査があるから後で路体盛土工の出来形管理図作ろう。と思っていたのに、

「監督さん!ここ丁張かけてほしいんだけど!」

「1時の生コンの予定早めたいんだけど、できる?」

こんな現場での追加仕事をやっていて、時間が無くてできなかったり、忘れてしまっていたり…。

こういったことにならないよう、ノートを用意して、スケジュールをしっかり書いておく。

僕の場合、ノートには仕事の予定の他に、その日どんな作業をしたかを書いています。

ノートのようなアナログのものでなくても、グーグルカレンダー等でスケジュール管理をするのも良いと思います。

仕事にヒューマンエラーはつきものです。

ヒューマンエラーを、ツールを活用することで限りなくゼロに近づくことができれば、関係業者への信頼につながり、現場監督としての評価も上がります。

建設業、モノづくりの仕事が好きな人

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どんなことにでも言えることではありますが、建設業が好きな人、モノづくりが好きな人は、現場監督はまさに適職です。

仕事が嫌になる要因があるとすれば、人間関係と給与面での不満の2つではないでしょうか。

人間関係の中心となる現場監督は、人間関係の悩みを抱えやすいのも事実です。

https://ranmeishi.com/iigenba-komyu-kappatu/


施工管理の仕事は、ここ数年は新卒者の採用も増えてきていますが、その分辞めている人が多いのも現状です。

僕の所属する建設会社でも、毎年4~6人が新卒で入社していますが、3年以内に1、2人が辞めてしまっています。

退職代行を使って、退社した人もいます。

僕が社会人になった頃は、退職代行というサービスは無かったので、退職代行の存在を知った時は驚きました。

退職代行に関する書籍やインターネットの検索結果で調べた情報だと、

「入社してそんなに経っていないから、上司に辞めるといいにくい」

「入社してから会社に嫌な先輩・上司がいることを知って、辞めたいけど面と向かって話もしたくない」

といった人が退職代行を利用しています。

退職代行に関しては、以下の記事を参考にしてください。

施工管理の仕事は好きだけど、人間関係がうまくいっていないという人は、同業他社への転職も検討してみてはいかがですか?

同じ施工管理の職業でも、会社の社風や従業員によって、相性の合う・合わないは確実に出てきます。

会社の人間関係やパワハラについて、あなた一人で悩むのは危険です。

ランメイシ

僕の経験談なのですが、鬱あるいは鬱に近い精神状態になると、新しく行動を起こすのができなくなるんです。

無気力というか、機械のように自宅と現場を行き来する毎日でした…。

こういったことにならないようにするには、『いつでも会社を辞められる』準備として、『転職活動』だけでもやっておくことがおすすめです。

転職活動には以下のステップ(段階)があります。

転職活動のステップ
  1. 仕事の今後について悩む
  2. 転職活動をする
  3. 会社を退職する
  4. 転職する

通常の転職の考え方だと、

「会社の上司のパワハラがひどすぎる。もうこんな会社辞めよう」

「もう現場監督はやりたくない、一日でも早く辞めたい」

③の「会社を退職する」を決めてからインターネットで転職エージェントなり、転職サイトを探したりしますよね。

これが、鬱や鬱に近い、精神的に参っている状態だと本当に行動ができなくなるんです。

なので、転職する気が今は全く無かったとしても、転職活動として転職エージェントや転職サイトへの登録は事前にやっておくことをおすすめします。

常に勉強し、仕事に責任をもって取り組む人

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気を付けたいのは、責任「感」があるだけの人ではなく、行動を伴う人であることです。

土木工事はさまざまな種類の工事があるので、入社20年以上のベテラン監督でも初めて経験する工事になることはよくあります。

そして、参考書もその工事や工法に応じて出版されています。

辞典のような厚さの本を全て頭に入れるなんて不可能ですよね。

「来月からの生コン打設、暑中コンクリートになるからコンクリート標準示方所の施工編読んで復習しておこう」

といった感じで、要所は暗記しておきながら基本的には参考書を現場に持っていき、仕事の合間に読んで勉強する。という形になります。

良い現場監督は、何事にも現場では最終の決定権・責任は自分にあることを自覚し、自分主体となって現場で指揮をとっています。

良くない現場監督の例として、

「台風が近づいているから、飛散養生をして備えよう。〇〇君、頼んだよ」

「台風通過後の現場巡視は入念にやろう。忙しいから○○君、頼んだよ」

他にも、

「安全関係書類は○○君に任せてるから、○○君に聞いてね」

「書類に不備があるかどうかはわからないから○○君に聞いて」

仕事が忙しいので、こんな事になりがちですが、やるべきことは把握していても、部下や後輩に仕事をいつも押し付けてばかりな人。

こんな人は、後輩や部下からは信頼されず、意思疎通がうまくいかなくて現場が円滑に進まないことになりがちです。

まとめ

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私がこれまで関わってきた、活躍している現場監督さんは共通して、こんな人であることを紹介してきました。

コミュニケーションができ、部下や後輩の育成が丁寧、やりがいを見つけ、好きで現場監督の仕事をやっている。自分の仕事に責任を持っている。

もともとコミュニケーションが得意で、誰からも好かれる人もいます。

コミュニケーションが苦手でも、仕事は丁寧でミスも少ない人もいます。

私自身、優秀な現場監督ではありませんし、他の現場監督より突出して得意なものがあるわけでもありません。

紹介したもので自分は1つもあてはまらなくても、現場監督に向いてないから辞めなければいけない、ということはありません。

現場監督をやっていくうえでこれらのスキルは伸ばしていけます。

でも、経験を積むに連れて自分1人の力でやっていくより、身近にいる先輩や上司の仕事ぶりを見た方が絶対に良いです。

会社にも数人は工事成績がいつも優秀とか、発注者から表彰を受けている先輩・上司がいると思いますが、そういう人がどんな風に仕事をやっているのか見てみましょう。

優秀な人のマネをするのが1番の近道です。

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