小規模掘削・溝掘り時の土砂崩壊災害の特徴及び安全対策を解説【土留めが命を守る】

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現場監督の精神障害罹患・自殺は全年代で40歳代が最多!手遅れになる前に知っておきたい備え

令和元年(2019年)、厚生労働省が行った職種調査で建設業がピックアップされました。

(この年以降は他の職種の情報が公開されていて、建設業は令和元年の情報が最新データです)

職種・年代別にみた精神障害の事案数のうち、現場監督・技術者は40歳代が精神障害罹患のピークに。

出典:厚生労働省「令和元年版過労死等防止対策白書

精神障害とは代表的なものとして、統合失調症・気分障害(うつ病、双極性障害)が挙げられます。

ランメイシ

40歳代が1番目、30歳代が2番目に多いということは、年齢・経験年数の増加と共に責任重くなって精神を病んでしまう傾向にあるようです。

仕事が要因での自殺(未遂含む)は全職種54人のうち、現場監督・技術者が最多の30人。

出典:厚生労働省「令和元年版過労死等防止対策白書

ランメイシ

現場監督の自殺、1番の要因は「長時間労働」。2番目に「仕事内容・量の大きな変化」でした。現場監督が定時で帰宅できる日なんて、ほとんど無いですよね。

この調査結果からわかることとしては、現場監督をやっていてうつ病になる・自殺するほど追い込まれる状況は、今後あなたにも起きる可能性があるということです。

ランメイシ

実際に僕は担当する現場での事故がきっかけで、会社から嫌がらせを受けるようになりました…。

関連記事 建設現場の事故がきっかけで最悪の人生に転落した現場監督の体験談

メンタルを病んでしまうと、何もやる気が湧きません。

「一旦休む」という選択すらできず、精神的に疲れ切ってしまい、死を選んでしまうかもしれないんです。

現場監督

今は仕事で安定してるし、自分が精神的に追い込まれるとかイメージが湧かないな…。生活のために収入が途切れたら困るし。

長時間労働がつらい、責任という重圧が重すぎる、休みがとれない…。

こんな悩みを解消したい場合、考えるのは転職。

ですが、精神的に追い詰められた状態で転職活動を始めても、時間が限られているし、正常な判断ができずに失敗してしまうリスクがあります。

行き当たりばったりで転職活動を始めて、その時に見つけた求人が今より年収が下がるとか、条件の悪いブラック企業しか無かったら…最悪ですよね。

現場監督

悩んでいる状況で転職に「正解」を見つけ出すのは確かに難しそうだね…どうすればいいの?

現場監督がうつ病になる・自殺するほど追い込まれる…。

悩んだ結果、転職を考えても今より条件の悪い会社しか転職先が見つからない…。

そんな最悪の状況を回避するための方法は、今から転職活動を始めておくことです。

ランメイシ

例えば、道路工事しか現場経験のない人が、いきなり河川で護岸工事をやるとなると、施工計画書・参考にする仕様書・段取り・予算…どれも全然違って、調べることだらけになりますよね。

転職活動を始めることで、以下のようなことがわかります。

転職活動を始めるとわかること
  • 転職はどんな流れで進めるのか
  • 転職では何を準備すれば良いのか
  • 自分の場合、転職までどれくらい時間がかかるのか
  • 自分の市場価値はいくらなのか
  • 自分の職歴からだと、どんな会社が候補になるのか

建設業界は、事故がニュースで頻繁に取り上げられています。

ランメイシ

事故を起こしたい人はいません。それでも事故は起きています。あなたの現場で事故が起きない保証はありません。
万が一、あなたの現場で重大事故が起きたら…。

「アイツが現場で事故を起こした!会社の評価はガタ落ちだ!」

と、白い目で見られたり、軽蔑されるかもしれません…。

転職活動を始めておくことで、退路を確保しておけるというメリットがあります。

転職活動のメリットは退路を確保できるだけじゃない

ランメイシ

さらに、今は転職活動を始めるメリットがもう1つあります。

dodaが公表している2023年8月の求人に関するデータの通り、「建設・不動産」業界は求人倍率が4.52倍。

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 求人倍率前月差前年
同月差
求人数
前月比
転職希望者数
前月比
建設・不動産4.52↑0.12↑1.07101.7%99.1%
出典:転職求人倍率レポート(2023年8月)

つまり、転職希望者1人につき4件以上の求人があり、募集する企業側も給料など条件を競合よりも良くして、人材を確保しようとしています。

何が言いたいかというと、今の会社より良い条件で働ける企業を探す(=転職活動する)には、今が一番良い状況なんです。

ランメイシ

僕自身、会社のために工事で良い点数をとれるよう必死に働いていたのに、現場で事故を起こしてからは会社からクズ扱い。もうこの会社にはいられないと思って転職活動を始めたんです。

「こんな会社、1日でも早く脱出したい…」

そう思い、転職活動を2年継続した結果、こうなりました。

年収は434万円から539万円に。

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これまでは平日は深夜まで残業、休みは日曜日だけの生活でした。

今は仕事の日は遅くても19時には帰宅して家族と一緒に夕飯を食べています。

このサイトを運営できるほど、時間に余裕がある生活になりました。

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人生の転機を迎え、ブログ運営を開始
収入が増えたり、残業が減る・休日が増えることによって実現できる嬉しいこと
  • 家族や大切な人と一緒に時間を過ごすことができる
    • 子供が成長してから「仕事で一緒に過ごす時間がとれなかった」という後悔をせずに済む
    • 連休に妻・子供を連れて今まで行けなかった県外の遊園地、キャンプや釣りを楽しめる
    • 帰宅を早くできれば家族と一緒に夕飯を食べられる
    • 家事・育児に参加することで妻への負担軽減になり、夫婦ゲンカが減る
  • 自分へのごほうびや貯金、家族サービスに使うお金を増やすことができる
    • 世の中の物価が上がり続ける今、給料が増えることは生活に潤いを与えてくれる
    • 増えた収入分で家族と旅行に行ったり、美味しいものを好きな時に食べに行ける
    • 老後資金も早く貯めることができる
    • 子供の習い事も色々と体験させ、将来の可能性を広げられる
  • 趣味に使うお金も増やすことができる
    • 新しい車やグレードの高い車も購入の選択肢に入る
    • 釣りのために高価なロッドやリールを買える
    • huluやネットフリックス、YouTubeプレミアムやスマホゲームに課金する余裕もできる
    • たるんだ身体をトレーニングする時間も確保できる
  • 自分の心に余裕ができる
    • 仕事の悩みで夜に寝付けないといったことが無くなる
    • お金が原因による生活の不安が無くなる
    • 嫌な上司と顔を合わせずに済む
    • 今の悪い人間関係をリセットできる
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家族で水族館へ!
ランメイシ

仕事ばかりで妻に家事・育児を任せっきりだった生活を変えることができたのが本当に嬉しかったですよ。

現場監督

でも、転職活動をして全員が幸せな生活になれるとは限らないよね。

ランメイシ

転職活動は「後出し」ができるじゃんけんです。

転職活動は以下のような、ある種の「後出しじゃんけん」ができます。

転職活動は「後出しじゃんけん」
  • 年収アップや残業が減る・休日が増える条件で、内定が取れれば「転職する」
  • 年収アップや残業が減る・休日が増える条件で、内定が取れなければ「転職しない」

勝てる(良い求人が見つかる)まで、

じゃんけん(転職活動)するというイメージです。

つまり、転職活動にリスクはありません。

今の勤務先の「上位互換」の買い手がいなければ、自分を売らなければ良いだけです。

さらに転職活動というプロセスには、たくさんのお宝が埋まっています。

自分を売るプロセスは、必ずあなたを成長させてくれます
  • 自分の経歴・スキルから、マッチする良い求人がないか探す
  • 今よりも自分を良い条件で買ってくれそうな会社を探す
  • 求人票から「どんな経歴・スキルに、いくらの値段がついているか」を知り、リアルな市場に触れる

これをするだけでも、かなりの勉強になるはずです。

そして、転職活動はあなたの「社内での出世力」にもプラスに影響します。

ランメイシ

外の世界を知っている人は、それだけで強くなれます。

現場監督に向いている転職活動の方法4選

現場監督に向いている転職活動の方法として候補になるのは4つで、それぞれの特徴やメリット・デメリットもまとめています。

僕の場合、転職エージェントを使ったことで年収105万円アップと残業地獄から脱出することに成功しました。

こうやって年収105万円アップと残業地獄からの脱出に成功しました
  • 周りに会社を辞めようとしていることを知られたくなかったので、ネットの無料登録で済む転職サイトと転職エージェントを選んだ
  • 自分の職歴をベースに、条件の良さそうな転職先候補を転職サイトで探した
  • 調べるうちに、1級・2級の施工管理技士資格を持っているなら転職エージェントを使った方が、転職サイトより条件の良い転職先候補を探せることを知った
  • 転職エージェントに職歴を伝え、希望の条件を相談した
  • 転職エージェントに書類の添削や条件の交渉をやってもらい、内定までいけたので転職した
ランメイシ

①~④までは、すぐに転職するつもりが無くても転職エージェントは無料で利用できます。

自分で良さそうな求人を探す手間を省けるのと、転職エージェントにしか無い非公開求人も揃っています。

なので、僕は最終的に転職エージェントに絞って転職活動をしました。

建設現場で他社の人とつながりを持ち、自分から売り込む

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建設現場で他社の人とつながりを持ち、自分から売り込む

隣接工事などで、仲良くなった他社の会社の人に売り込む。

同業他社への転職に限定されますが、実際の仕事ぶりを見て判断されるので、転職先の会社としても実力がわかりやすいんですよね。

実力が認められれば、転職するのはさほど難しくないでしょう。

ただし、自分で売り込んだ手前、足元を見られるということもあります。

ランメイシ

現場で他社の人と顔見知りになるのは簡単ですが、コネ入社みたいになってしまうのと、馴染めなかったときに後悔する可能性があります。

ただし、実績も良く知られている分、入社しやすいのは事実です。

ランメイシ

半分冗談とは言え、僕の周りでも現場で「今の会社もう嫌やから、俺どう?」って言われたり、実際に転職した現場監督がいます。

自分で売り込んで転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
成果を上げていれば転職しやすい
顔見知りの人が多い
実力があれば条件の交渉がしやすい
今の会社に転職活動をしていることがバレる可能性が高い
転職後に会社に馴染めないと気まずくなる
給料や条件面の交渉は自分のやり方次第になる
入社してから不満が見つかっても言い出しにくい

ハローワークで探す

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ハローワークで探す

使い方としては、最寄りのハローワークに行き、「求職申込書」を記入して提出します。

求職申込書とは、希望職種や労働条件などを記載するための書類です。

ハローワーク:求職申込書の記入項目例
  • 氏名
  • 住所
  • 連絡先
  • 希望する仕事
  • 希望の就業形態(正社員や派遣など)
  • 希望の収入
  • これまで経験した仕事
  • 外部機関への情報公開の有無

厚生労働省の「求職申込み手続きのネット登録(仮登録)」によると、求職申込書を手書きで作成する手間を省きたい場合はパソコンやスマホで「求職情報仮登録」ができます。

ただし、パソコンやスマホでできるのはあくまで仮登録のため、氏名や連絡先、希望する仕事などを入力したら、1週間以内にハローワークに行って本登録をする必要があります。

現場が忙しいと、土日は営業していないハローワークには行く時間がありません。

だからといって現場稼働中に有給って、なかなか取れませんよね。

ランメイシ

それに、有給をとった日に限って電話が頻繁にかかってくるんですよね…。

ハローワークで転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
相談や就職対策ができる
地域密着のため地元就職がしやすい
公的機関だから就職・転職の圧力が少ない
仮登録まではネットで可能
開庁時間に行きにくい
本登録にはハローワークに行く必要あり
大手企業や知名度の高い中小企業の正規雇用求人が少ない
画像などの求人情報は少ない

転職サイトで探す

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転職活動に労力と時間をかけたくない場合、転職サイトを使うという方法があります。

転職サイトは登録無料。

dodaならスカウト機能もあるので、職務経歴や希望条件を登録しておくだけで企業から直接オファーのメールが届きます。

\登録して待つだけで転職活動できます/

ランメイシ

オファーのメールが希望に合っていなかったら、スルーすればOKです。

建設業界専門の転職サイトなら月収60万円を狙えるだけでなく、設計やCADオペレーターなどの求人情報も豊富にあり、施工管理の経験を活かせるので効率的に情報収集できます。

無料で今の会社と収入や条件を比較できるので、1度くらいは試してみるのも良いでしょう。

\残業・休日出勤を減らしたい場合にもおすすめ/

転職サイトによっては興味の無い仕事の求人メールも来るので、いらないメールが大量に来るのは嫌だという場合には向いていません。

対策としては、Gメール・ヤフーメールなどのフリーメールで登録して、気が向いたときにメールを見るくらいの感覚にしておくと良いです。

転職サイトで転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
無料なのでマイペースに転職活動できる
建設業界専門の転職サイトなら高収入・好条件の求人を狙える
スカウト機能もあるので登録後は待つだけ
たくさんの求人を見比べられるから自分の市場価値がわかる
求人の質は転職サイトによりばらつきがある
興味の無い求人を送ってくる転職サイトもある
全ての求人を見るのは時間がかかる
登録するまで求人の質はわからない

転職エージェントに相談して求人を紹介してもらう

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現場監督

「転職サイト」と「転職エージェント」ってどう違うの?

転職サイトと転職エージェントは、転職先を探すという目的は同じですが、サービス内容は全く別物です。

表で説明すると、サービス内容の違いはこんな感じです。

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転職エージェント転職サイト
求人の質厳選されている変な案件も含まれている
求人の探し方紹介してもらえる自分で探す
企業情報の収集方法内部事情も教えてもらえる公表情報しか調べられない
応募書類の添削・面接対策協力してくれる自分一人でやる
日程調整・条件交渉かわりにやってくれる自分一人でやる
比較表:転職エージェントと転職サイトの違い

転職サイトより良い条件の求人が多く、気になる会社があればエージェントから情報収集することができます。

ランメイシ

また、転職サイトと同じく利用料も一切かからないので、安心して使えます。

建設業(同業他社)への転職先を探していると連絡すると、以下のような質問を面談で受けます。

転職エージェント:電話またはWeb相談の質問事項
  • どこで○○(転職エージェント会社名)を知りましたか?
  • どんな理由で○○(転職エージェント会社名)を選びましたか?
  • 今の会社ではどんな役職ですか?
  • 今の会社ではどんな工事に携わってきましたか?
  • 携わった工事の規模は、受注金額でいくらくらいですか?
  • 今の会社ではどんな業務をやっていますか?
  • 積算もやっていますか?
  • 転職を考えた時に、希望したい条件や譲れない条件はありますか?
ランメイシ

メールでのやりとりだと時間がかかるので電話で一問一答、という感じでした。

転職エージェント利用に必須の面談が手間に感じるかもしれません。

マイペースに求人情報を見たいだけなら転職サイト、経歴や希望する条件を伝えてお任せしたいなら転職エージェント。

という感じで、好みで使い分ければ良いですね。

転職エージェントを利用して転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
相談だけしたい場合でも無料で使える
求人の紹介から面接や書類の書き方など、全て任せられるから楽
建設業界を経験したエージェントがいるから話が早い
転職サイトよりも求人の質が高い(企業の本気度が高い)
職務経歴や希望の条件を連絡する必要がある(30分程度)
日曜日は対応不可がほとんど
良い条件が多い非公開求人は登録しないと紹介してもらえない
1級・2級の施工管理技士を持っていないと紹介される求人が少ない

転職エージェントの担当者には、同じ業界で働いた経験があるエージェントが担当者になります。

建設業経験者が相談の担当者だと施工管理の業務に詳しいので、自分の職務経歴と希望する働き方に合う企業を探してくれるのが良いです。

建設業界専門の転職エージェントなら当然、建設業界経験者が担当になってくれます。

オリコン満足度調査で5年連続1位と評判なのがJACリクルートメントで、こちらも建設業界専門チームがあります。

\施工管理技士の資格保有者に1番おすすめ/

先に転職サイトのほうで書きましたが、建設業界専門の転職サイトも担当者がつき、お任せする形式です。

このような無料で使える求人情報サイトを活用して、あなたの職歴ではどんな求人がみつかるのか是非チェックしてくださいね。

\残業・休日出勤を減らしたい場合にも/

ランメイシ

良い求人が見つからなかったら、断ればいいだけです。担当の方も親切、丁寧に接してくれるので安心してくださいね。

ただし求人情報サイトの最大手のリクルートエージェント3カ月以内に転職を決めている人でないと相手にされない感じでした…。

ランメイシ

ちなみに僕が初めて転職エージェントに相談したときは、以下のように相談したので、もし利用する場合は参考にしてください。

私は現在、〇〇建設株式会社で働いていて、32歳です。土木施工管理技士の資格を持っていますが、今と同じ勤務地で良い求人はありますか?

じっくり考えた結果、同じ施工管理の職業を選択しましたが、その時に問い合わせたのは以下の内容です。

現職と同じく、土木工事の施工管理をする仕事かつ同じ勤務地で、今より年収が増える求人はありますか?

将来の万が一の事態に備えて、地図に残る仕事を楽しもう!

今の生活に転職活動を加えるのは、ハッキリ言って面倒ですよね。

転職する気が無いのに、転職活動で時間と労力をかけるのは大きなデメリットに感じるでしょう。

現場監督

仕事以外の時間は趣味とかのんびりしたいからね。

ランメイシ

転職活動を「保険」として考えてみましょう。

例えば、生命保険ってあなたの身に万が一のことがあった時に、生活するためのお金で家族が困らないために加入しますよね。

仕事という「収入源」にも保険として、今の会社以外では自分がどんな企業に就いて収入源を確保できるか?

転職活動を始めて仕事での万が一の事態に備え、地図に残る仕事を楽しみましょう!

これまでの内容をまとめると、以下の通りです。

まとめ
  • 令和元年の建設業における精神障害や自殺のリスク
    • 建設業に従事する現場監督は40歳代が精神障害のピーク
    • 長時間労働や業務の変化などが主要な原因
    • 仕事に関連した自殺も全業種で最多
  • 現場監督のプレッシャー
    • 責任や重圧の増加、そして事故発生のリスクが現場監督のメンタルヘルスに大きな影響を及ぼしている
  • 転職のメリット
    • 転職を考慮する理由として、より良い労働環境や条件、収入の向上、プライベートな時間の増加、人間関係のリセットなどが挙げられる
  • 転職活動のプロセス
    • 転職活動自体が自己成長の一部であり、自身のスキルや経歴の価値を客観的に理解するチャンスとなる
  • 今の状況は転職にとって良い時期
    • 現在は転職希望者に対して求人が豊富で、給料や条件を良くすることで人材を確保しようとする企業も多い
  • 転職活動のリスク
    • 正確には、転職活動自体にリスクはなく、良い条件の求人が見つからなければ現状維持という選択も可能である
ランメイシ

何も無いところへ構造物を造り、地図に残る。
建設業は素晴らしい仕事です。

ただし、あなたが現場監督を楽しんでやれるかは会社次第。

今ある不満を我慢し続けるくらいなら、一歩踏み出して転職活動を始めましょう!

現場監督

深さ2mで溝掘りをやるんだけど、地山を見ると掘削後に崩壊の可能性がありそうなんだ…現場ではどんな対策をすればいいかな?

こんな疑問に答えます。

土砂崩壊による労働災害の死亡者数は、毎年20~30人前後で推移しています。

労働安全衛生総合研究所がまとめた資料によると、溝掘削工事の土砂災害における災害発生状況は、労働安全衛生法の改正・ガイドラインの制定ごとに減少はしているものの、災害がゼロにはならないのが現状です。

災害発生状況と掘削の基準について

このうち、小規模な溝掘削作業時の土砂崩壊災害が半数以上を占めております。

溝掘削はどこでも見かける作業ですが、この種の災害は恒常的に発生しているにもかかわらず、災害発生の実態はよく知られていません。

そこで労働安全衛生総合研究所では、溝掘削時に発生した90件の死亡災害について、その発生のメカニズムや死亡原因等を詳細に分析しました。

本記事では、溝掘削に関係する事故事例と安全対策について解説します。

ランメイシ

あなたが最悪な出来事を経験せずに済むために、僕が現場監督として体験した最悪な経験も、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事を書いた人
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当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ

現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営しています。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!

保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士

主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事

プロフィール詳細/Twitter/お悩み相談所/最悪な現場監督生活からの転機

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目次

溝掘削工事における土砂崩壊災害の特徴

溝掘削工事における土砂崩壊災害のには、5つの特徴があります。

  1. 腹部を挟まれて圧死が多い (顔が出たままでも死亡)
  2. 比較的浅い掘削工事で発生
  3. 剥離倒壊型(びょうぶが倒れるような崩壊) が多い
  4. 危険な埋戻し土(崩壊の一因)
  5. 死亡災害の9割は土留め未設置

以下より、5つの特徴について詳しく解説します。

① 腹部を挟まれて圧死が多い (顔が出たままでも死亡)

この災害の調査で、 被災者がどこまで埋まっていたかを調べたところ、

  • 「全身が埋まって死亡した」が約3割であること
  • 「首、胸、その他の身体の部分 (土塊により打撃を受けたり、身体の一部が、崩壊した土砂と掘削面に挟まれる等) が埋まって死亡した」 が約6割であること


という結果となっています。

埋没部位割合
全身
(全身が埋まった)
31.1%
首まで13.3%
胸又は
腹部以下まで
25.6%
その他18.9%
不明11.1%


このうちの約6割は全身が埋まっていないにもかかわらず死亡しており、約4割は胸から上が出たまま死亡していました。

つまり、比較的浅い部分の掘削工事中に地山が崩壊して、崩壊土と溝壁との間に胸や腹を挟まされて圧死した災害が多いということです。

例えば、こんな事故がありました。

土砂崩壊により、現場監督者が顔が出た状態で、崩れた土砂に胸から下を挟まれました。

事故後しばらくは声を出してあれこれ指示を与えていましたが、20分・30分と時間が経過するにつれ、しだいにぐったりし、病院に運ばれた時点ではすでに死亡していました。

土砂崩壊災害というと、多量の土砂に全身が埋まって鼻や口を塞がれて呼吸ができずに窒息死すると考えられがちです。

しかし、小規模な土砂崩壊による労働災害では、同じ窒息死でも胸部圧迫によるものが多いのです。

現場監督

土砂に埋もれて息ができないっていう状況が多いと思っていたけど、2~3mほどの深さで人が耐えられないほどの土圧になるんだね…。

ランメイシ

土砂掘削も、たかが2mと甘く見てはいけないね。地山の掘削高さが2mを超えると「地山の掘削作業主任者」の選任が必要だし、安全対策は必須だね。

死亡原因を見ると、窒息圧迫死・骨折・内臓破裂が多いです。

傷害部位は胸部が多数を占め、腹部とあわせると6割近くになります。

胸や腹に土圧を受けた場合、圧迫による呼吸困難や肋骨骨折による肺挫傷で窒息するか、内臓破裂等で死亡しています。

胸部圧迫による窒息死を含めて、大部分は胸部又は腹部に土圧を受けたために起きる、いわゆる圧死と考えられます。

② 比較的浅い掘削工事で発生

溝掘削工事での土砂崩壊災害は、比較的浅い小規模な掘削工事で発生しています。

前述の調査では、

  • 死亡災害の約8割が深さ3m以下の掘削で発生している
  • 深さ2m以下でも2割を超える死亡災害が発生している

という分析結果でした。

2m以下の比較的浅い掘削溝でも、死亡した例が少なくないということです。

たとえ浅い溝であっても、土圧をまともに受けると死に至ることがあることを確認しておきましょう。

③ 剥離倒壊型(びょうぶが倒れるような崩壊)が多い

死亡者が出た溝の土砂崩壊現場で、溝の中にいて助かった人もいます。

崩壊に気づいた人が「山がきた!」と叫び、ほんの数秒の間に、溝の中で崩壊部から逃げることができたのです。

土砂の崩壊に気づいた人に背中を押されて助かった人もいました。

しかし、このケースでは、後ろから押してくれた人は逃げきれず亡くなりました。

崩壊パターンは以下の4種類に分類されます。

  1. 表層すべり型、
  2. 剥離倒壊型、
  3. 滑動又は円弧すべり型
  4. 落下型

意外と多いのが「ぴょうぶや壁が倒れるように崩壊した」というもので、これは「剥離倒壊型」の崩壊です。

掘削した溝の壁面が、このように剥離して崩壊することはあまり知られていません。

この種の崩壊では初めはゆっくりと壁が動きはじめるので、早く気づけば逃げきれる場合もあるようです。

ランメイシ

現場でこんな状況に至らないように、気をつけないといけないね。

④ 危険な埋戻し土(崩壊の一因)

分析結果では、全体の85%の災害で、すべり面の一部に埋戻し土が認められました。

過去の土工事で、地盤が弱くなったことが崩壊の要因です。

掘削した後の溝がなぜ危険なのか。

掘削で土砂を取り除くことによって、水平方向の支えが無くなった状態になっています。

さらに掘削面が鉛直なため、土の重量がまともに溝壁面の下部にかかります。

つまり、下部の壁面近くの地盤は支えを失っているにもかかわらず、地盤の重量のかなりの部分を支えている状態です。

この部分に、過去に設置された配管などがある場合は、強度不足による崩壊の危険性が生じます。

埋め戻した土中に残された布袋が剥離面となって土砂が崩壊し、死亡した例もありました。

強度が十分でないと疑って崩壊し、死亡した事例もありました。

埋戻し土には何が埋まっているか分かりません。

強度が十分でないと疑うべきでしょう。

同じように、排水溝や建物の基礎が残された地盤あるいは、盛土地盤でも十分な注意が必要です。

⑤ 死亡災害の9割は土留め未設置

土留めの設置中又は除去中を含めると、土留めをしていなかったものが全体の9割を超えていました。

具体的な土留め状況と割合は以下の通りです。

土留め割合
設置済み3.3%
設置中28.9%
設置無し(設置計画あり)14.5%
設置無し(設置計画なし)52.2%
その他・不明1.1%

土留めの設置を終了していたものは、ごく少数という結果でした。

つまり、土留めを省略したことが災害の主因となったと考えられます。

土砂崩壊災害の防止対策

土砂崩壊災害が一向に減らない要因の一つには、自然が相手ということで対策がとりにくいということがあげられます。

しかし、土砂崩壊が自然現象だとしても、上記の調査結果のように災害発生の要因を見ると 「防護対策が不十分であった」という事例が目立ちます。

つまり、対策を十分行っていれば防止できた災害が多いということです。

上下水道工事の掘削作業では、比較的浅い小規模な掘削工事となるため、十分な崩壊対策がとられないケースが見受けられます。

しか、安衛則第361条では「事業者は…地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、あらかじめ土止め支保工を設け・・・危険を防止するための措置を講じなければならない」と規定されています。

(地山の崩壊等による危険の防止)第361条 

事業者は、明り掘削の作業を行なう場合において、地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、あらかじめ、土止め支保工を設け、防護網を張り、労働者の立入りを禁止する等当該危険を防止するための措置を講じなければならない。

(出典:E-GOV法令検索

土砂崩壊災害を防止する主なポイント3選

土砂崩壊災害を防止する主なポイントは以下の3つです。

  1. 事前調査の実施
  2. 施工計画の策定
  3. 作業における安全対策

① 事前調査の実施

基本的対策としては、まず事前調査の実施があげられます。

掘削箇所周辺の地質、地層の状態について事前に地質調査及び埋設物の調査を行います。

(a) 地質や湧水の調査

溝掘削工事の場合には、土質や湧水の状況により、土留め支保工の必要性や、その工法を検討しておくことが重要です。

(b) 地下埋設物調査

溝掘削工事において地下埋設物の調査は、作業中の地下埋設物の破損防止に大切なばかりでなく災害防止のうえでも重要です。

溝掘削工事における土砂崩壊の大半が、掘削側面に地下埋設物が近接し、その過去の埋戻し土や漏水・湧水に関係しています。

②施工計画の策定

事前調査に基づき、掘削範囲、深さ勾配及び順序を検討し、現場の状況に適合した施工計画を策定することが大切です。

③ 作業における安全対策

(a)実際の作業にあたっては、施工計画に基づき、正しい掘削勾配、掘削順序で作業を行うよう、作業員に周知徹底させること。

(b) 日常の地山点検は、作業開始前及び降雨、地震等の後には地山の状態について十分な点検を行い、浮石や崩壊しやすい土砂等を除去するとともに、土留め支保工の結合部の状況、変形の有無等についても入念に点検すること。

掘削中も掘削によって現れた地山と施工計画時に想定していた地山との地質、湧水状態の違いについて把握し、その結果に基づき必要な対策を立てていくことが大切です。

(c) 掘削部には土留め等がない無防備な状態では入らないことです。

安衛則では2mまで危険がない限り鉛直に掘削可能ですが、災害事例を参考に1.5m以上の掘削では土留めをすることが望ましいですね。

掘削作業時の地山の種類・掘削高さ・法勾配の関係については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

土工事の安全管理について勉強する、仕事を手抜きしない「あなた」にこそ知って欲しい現場監督という職業の闇

あなたは、もしある日突然今の会社に居られなくなったとか、家庭環境が変わって今の現場監督の仕事を辞めないといけない状況になったらどうしますか?

現場監督

今の会社でやっていけてるからそんなこと考えないよ。

ランメイシ

今、問題が無いという状況なら、そう考えて当然ですよね。

現場監督

まぁ現場でトラブルが起きたり、検査前の残業とか立場上の責任の重さで、大変なことも事実だけどね。

現場監督って施工管理の業務が多くて、定時を過ぎてから事務所で書類仕事を始めたり、現場の段取りや原価管理など、考えること・悩むことが多くて大変ですよね。

ランメイシ

僕も経験年数で15年以上、土木の現場監督をやっています。施工管理は定時で帰ることはできないし、書類作成や工事関係者との対応と、やることが多いですよね。

ちなみに僕は、担当する工事現場での事故がきっかけで、上司から罵声や嫌がらせを受けた経験があります。

工事現場での事故の影響は私生活にもおよび、メンタルを病んで離婚の危機を迎えてしまう最悪な人生に転落…。

休日出勤は当たり前、そして平日も夜遅くまで仕事を頑張っていたのに、「なんでこんな酷い目にあわないといけないんだ…」と、生きるのがつらいと思うほどの日々を過ごしてきたんです。

ランメイシ

事故を起こしたのは下請業者ですが、責任は元請。だから現場の所長だった僕が全部悪いという状況になったんです…。

色々ありましたが、今では事故があって最悪な状況だった頃と比べて年収を100万円アップすることに成功。

時間にも余裕ができた結果、このブログを始めたり、休日は家族と一緒に過ごす時間ができました。

ランメイシ

もちろん今も建設会社で土木の現場監督をやっていて、主に国交省の公共工事(官庁工事)を担当していますよ。

現場監督

2年で年収100万円アップとかウソっぽいし、現場監督がブログとかやってる時間、無いと思うんだけど?

そう思いますよね。

まずブログに関しては、このブログ『ゲンプラ 現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援』を土木の現場監督である僕(ランメイシ)が運営しています。

年収100万円アップについては、以下の記事で源泉徴収票の写真を公開しています。

とは言え、建設業は企業規模による年収の格差が大きい業界です。

ゼネコンでも、中小企業と大企業とでは平均年収に大きな差があるのも事実。

2年で年収が400万円から500万円台になったところで、「現場監督で年収500万は大したことないよ」って思うかもしれません。

でも、たった2年で年収100万円アップできたことには、大きな意義があると思っています。

現場監督

普通に現場監督として働いてても、たった2年で100万円も年収は増えないよね…。

現場監督を続けてきて、以下のような悩みを感じたことはありませんか?

現場監督の悩み
  • 年々、責任は増えるのに、給料は増えない
  • 現場の最盛期や検査前は夜遅くまで残業するのが当たり前で、これが定年まで続くと思うとウンザリする
  • いつも残業、休日出勤で家族とすごしたり、趣味の時間が確保できない
  • 家庭を持っていると、労働条件に不満はあっても生活の安定のために、我慢して働くしかない
  • 専門職である以上、35歳を過ぎたらずっとこの仕事をやっていくしかない
  • 勤務時間が長く、休みも少ないから、家事・育児で妻に負担をかけている
  • 仕事で疲れが溜まり、休日は外出する気力が無くほとんど家で過ごしている

年間通して忙しいワケじゃないけど、「やってられない」って思うこと、たまにはありますよね。

でも、もし「収入アップ」「時間の余裕」が簡単に実現できたら?

ランメイシ

年収100万円アップと時間の余裕によって得られたもの。僕の場合、こんなに嬉しいことがありました。

収入アップと時間の余裕によって実現できる嬉しいこと
  • 家族や友人など、大切な人と一緒に過ごす時間ができる
  • 自分へのごほうびや貯金、家族サービスに使うお金を増やすことができる
  • 趣味に使うお金も増やすことができる
  • 自分の心に余裕ができる
現場監督

こんな生活できれば最高だけど、現実はそんな甘くないでしょ。

ランメイシ

でも「年収100万円アップ」と「時間の余裕」は、公共工事で表彰の経験も無い、建設会社にいる平凡な現場監督の僕が実現できたことなんですよ。

以下の記事では、土木工事の現場監督が現場での事故をきっかけに最悪な人生にまで転落した経緯。

それから2年で年収100万円アップ&時間の余裕まで手に入れた経緯を詳しく書きました。

ぜひ参考にしてくださいね!

ランメイシ

当ブログ「ゲンプラ – 現場監督とプライベートを応援」を見てくれたあなたに!とっても有益な情報であることを保証します!

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