現場監督が現場で行う施工管理の要点(やり方)を徹底解説
現場であれこれと自分で段取りを組んだり、施工管理をするのが不安な方。
上司や先輩に時間を奪って相談するのも、悪いなと思う真面目な方へ。
現場で行う施工管理の仕事について、要点を項目別に解説するよ!
- 現場で要領や段取りの悪さを理由に怒られるのを防げる
- 同僚や経験年数の近い現場監督よりも高いレベルで施工管理ができる
- 施工管理の予備知識を得られるので、現場で慌てて失敗することを減らせる
当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ
現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!
保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
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保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
若手現場監督が現場で行う業務で最も多い「測量」
若手現場監督が現場で行う業務で最も多いのが、測量です。
測量は現場で計算もやらないといけないから苦手で、やりたくない…。
そんな方に朗報で、最新の測量器械ならば事前に3次元設計データをパソコンで作ってしまえば、現場で全く計算することなく測量ができます!
3次元測量の実現により、レベル・トータルステーションの使用頻度はかなり減りました。
それでも、手軽さからちょっとした基準高の確認や丁張出しに、レベルは今も良く使っている人も多いでしょう。
僕は2020年に、会社のオートレベルが全て他の現場で使われていて、仕方なくチルチングレベルを使っていたら、こんな骨董品使うなよと突っ込まれていしまいました…。
以下より、測量作業における要点を作業ステップごとにリストアップしてみましたので参考にしてください。
事前準備作業
- 測量で計算が必要な場合は、できるところまで事務所などで済ませておく
- 測量機器は前もって準備しておく(慌てて現場に行くのは忘れ物リスク大!)
- 測量機器のバッテリーやタブレットが充電されているか、測量前日に確認する
- 平面図・断面図を見て、出したいポイントを確認しておく
現場での測量作業
- 測量機器の設置場所は、誰も通らない・何も無いところか、囲いを付けておく
- 三脚は体重をかけて地面に突き刺し、少しのずれも防ぐためコンクリートの上でも体重をかけて突き刺す
- 夏場など暑い日は、アスファルト舗装の上に三脚を設置しない
- 2人以上で測量する場合、経験量の多い方が手元をする
- 2人以上で測量する場合、重機の音などで声が届きにくい場合の合図方法を決めておく
測量ミスを防ぐためにやっておきたいこと
- 機械設置したら、まず他のBMや丁張とチェック
- 丁張を複数箇所設置したら、最後に丁張を見通してずれている丁張がないかチェック
- 測量器械で出したポイントが巻尺で確認できる場合、巻尺で確認する(延長や法長など)
建設業の現場監督にとって重要な工種である土工事を理解することが、施工管理技術者にとって技術向上のカギ
「土木」というだけあって、「土」は建設業の現場監督、施工管理技術者にとって重要な工種です。
「土」とは切っても切れない関係にある「水」ですが、「水」を制する者は「土」を制すると言っても過言ではありません。
土の性質は、粗粒土と細粒土では、水の含み具合(含水比)によって全く性質が変わります。
土に含まれる水を良い状態にコントロールして、締固めを行えば品質の良い盛土を構築できます。
逆に、水が少なすぎるとパサパサして締め固まらないし、水が多すぎると締固めどころか、土としての強度が無くなって盛土ができなくなります。
土工事の品質管理のために大切な土質調査については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
盛土材料に適している土砂
- 路体盛土、築堤盛土としての材料には、ほとんどすべての材料が使用可能
- 路床材料には路体より高い基準が適用される
- 構造物の裏込め材も、路床材料と同様、路体より高い基準が適用される
盛土材料として注意が要る土砂、使えない土砂
- 含水比が高い粘性土は施工で重機が土砂を触ることで強度低下を引き起こす
- トラフィカビリティが問題となる、施工機械の走行に耐えられない高含水比のシルトや粘土
- 降雨により浸食を受ける土砂は接着性が乏しく、法面部の浸食を受けやすい
- 風化が早い土砂は、脆弱岩とも呼び、掘削から盛土施工にかけての間に細粒土に変化してしまう土砂
- 敷き均し(まき出し)の困難な、岩塊のままの空隙ができてしまう土砂
- 凍上の被害が生じやすい土砂は、凍上すると水分が9%膨張し、融解すると沈下して路面に亀裂といった被害が発生する土砂
トラフィカビリティとは、重機や工事車両の走破性のこと
トラフィカビリティとは、盛土施工箇所の地盤がブルドーザーやダンプトラックなどの建設機械等の走行に耐えられるかどうかを表す度合いのことです。
トラフィカビリティの測定としてポータブルコーン貫入試験(JGS 1431)が用いられ、コーン指数qcで表される。値が大きいほど走行しやすいことになります。
ダンプトラックが走行するためにはコーン指数は1200kN/m2以上を要するとされています。
工事用道路に敷砂利か敷鉄板を仮設で施工したい場合に、ポータブルコーン貫入試験結果を基に発注者と協議を行う際の参考資料になります。
土の締固め管理のポイント【土の含水比】
- 盛土材の締固め度が確保できる施工可能な含水比の範囲を確認
- 自然含水比が最適含水比より湿潤側にある場合、盛土材は降雨などによる含水比上昇を防ぐため、シートなどで盛土材を覆っておく必要がある
- 自然含水比が最適含水比より乾燥側にある場合、散水をするなど加水して最適含水比に近付けるが、日本の気象条件から、ほとんど起きない事例
- 自然含水比が締固め曲線の湿潤側を超えている粘性土は、曝気(天日干し)しても締固め度90%以上を得られる含水比にならない
- 過転圧(オーバーコンパクション)してしまうと、せん断耐力が低下するため、転圧しまくればいいわけではない
掘削・切土
- 掘削・切土したままの土砂は水を含みやすく、施工が困難になるので当日中に転圧する
- 切土法面の崩壊は天端のクラックから始まる
- 切土法面は雨で崩壊する危険があるから、法長が長ければブルーシート等で養生する
コンクリート標準示方書は最低限の遵守事項!品質の向上には、さらに一歩踏み込んだ対策が必要なコンクリート工
コンクリート工事を行う上で、コンクリート標準示方書に書いてある通りに施工したぞ!
とドヤ顔で言いたくなるかもしれませんが、示方書に書いてあるのは、実は最低限これはやってね。
といったレベルのことなんです。
他よりもさらに品質の良いコンクリートを施工するには、示方書以外に、さらに何をすればいいかを追求することなんですね。
そこで問題となるのが、良いコンクリートを施工するために、何をすればいいのかわからないことですね。
工事における品質管理は、監理技術者が行うので、若手現場監督としては補助的な役割がどこまでできるか。
ちょっと難しい内容にはなってしまいますが、経験の浅い現場監督には先人たちが経験したノウハウを知識として身に付けることが一番の近道になります。
以下から解説するコンクリート工に関連する工種を1つでも、2つでも覚えて現場で実践してみましょう!
生コンクリート打設時は、積極的に打設管理表を記録しよう!
構造物の生コンクリート打設時ですが、若手現場監督は積極的に生コンクリート打設管理表を記録しましょう!
生コン車1台ごとに、
- 練り混ぜ
- 出発時刻
- 現場到着時刻
- 生コンクリート打設開始時刻
- 生コンクリート打設完了時刻
これらを、若手の現場監督が自分から積極的にメモするなり管理をやっていれば、周囲から確実に高評価です!
先輩や上司から、やっておけ!と言われてやるのは、嫌じゃないですか?
どうせやるなら、言われる前にやってしまおう、ということです。
生コンの打設管理をするときに、気を付けるべきは以下の点です。
- 外気温が25℃以上を超える場合、1.5時間(90分)以内
- 外気温が25℃以下の場合、2時間(120分)以内
通常、こんなに時間がかかることは無いのですが、打設途中にコンクリートポンプ車が段取り替えで移動するといったことがあると要注意です。
そして、少し時間オーバーしてしまった場合に正直に時間をまとめていると、上司に怒られます…。
生コンクリート打設時は写真をたくさん撮らないといけないので忙しい!
生コンクリート打設作業は、若手現場監督は打設管理の他、いろんな写真を撮らないといけないので忙しいです。
具体的に何をやるのかというと、以下の通り。
生コンクリート打設前
生コンクリート打設開始前の準備作業などの段階です。
- 型枠寸法の確認状況写真
- 型枠組立・金具固定の確認状況写真
- 型枠内の不純物(ゴミなど)除去状況写真
- 打設高さ確認の写真(高さが2mの構造物なら、50cmずつ4層に分けて打設)
- 内部振動機(バイブレータ)の直径検測写真
生コンクリート打設時
生コンクリート打設作業中に撮影する写真です。
- 生コンクリート打設箇所の全景写真(作業員が不安定な体勢、足場にいないか確認!)
- 内部振動機(バイブレータ)の施工状況写真
- 打ち込み高さ確認状況写真(コンクリートポンプ車圧送ホース筒先から打設面までを1.5m以下で撮影)
- 打設高さの確認(高さ2mの構造物なら、コンクリート天端から1.5mの位置で1層目完了)
- 内部振動機(バイブレータ)の先端から60cmの位置にビニールテープを巻き、2層目の生コンクリートを締固めの際に、1層目に10cm挿入する
- コンクリート天端まで打設した際、ブリーディング水があれば除去状況写真
- 打継ぎの場合、打ち継ぎ面処理剤散布状況写真(ジョインテックスやジョイントエースなど)
- 打ち継ぎ面処理剤の、使用面積に対する量の計量写真
これらを、生コンクリート打設管理表を記録しながら行うので、効率よく・段取り良く立ち回らないと、本当にバタバタします。
僕は新入社員の頃、橋脚の工事現場に配属されていたのですが、生コンクリート打設の日は何をすればいいのかわからず、コンクリートポンプ車の圧送ホースから出る生コンを、ボケーっと眺めていました。
「おい、ランメイシ!ボケっと突っ立ってないで仕事しろ!」
当然怒られるのですが、何をすればいいのかわからず、オロオロしてばかりでした(笑)
そんな日から15年たった今は、会社の若手写真に施工管理を教える立場となっています。
施工管理
現場監督が行う業務は、以下の4つが該当します。
- 品質管理
- 工程管理
- 原価管理
- 安全管理
若手現場監督にとっては、どれも自分一人でこなすにはハードルが高いものばかりです。
将来的には全て自分で管理できるようになる必要がありますが、本記事では若手現場監督が補佐的な立場で主に担当する品質管理と安全管理に絞ってポイントを解説します。
撮影時は黒板の誤字・脱字を確認!工種・種別ごとの整理整頓を行い、結構時間がかかる写真管理
施工状況の写真は検査時などで工事の流れがわかるよう、一連の工程を撮影しておくものですが、出来形管理や品質管理といった、共通仕様書で撮影項目や撮影頻度が記載されているものは注意が必要です。
工事の施工状況写真撮影や写真整理は、若手現場監督が担当することの多い業務ですが、
写真の品質次第で、現場の印象の良い・悪いが出てしまうほど、実は重要です。
ここで言う、写真の品質は画素数のことではありませんよ?
写真の撮り方を少し工夫するだけで、映える写真にすることができます。
写真撮影の際に気を付けるべきことを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
以下の項目をクリアできていれば、発注者に納品できない、使えない写真を限りなく減らすことができます。
要するに、撮影ミスによって上司から
「こんな写真じゃ使えないぞ!もっと上手く撮れよ!」
と言われることも無くなります。
- 撮影したいもの以外に、画面に映っているもの全てを一度見てから撮影する
- 土砂で埋まってしまうなど、不可視となる部分は撮影頻度に関わらず全測点で出来形管理写真を撮影しておきましょう(不可視部の出来形が全て写真できれば、発注者の評価も向上)
- 全景写真は、場所がわかるよう周りの風景も映るように撮影する
- 近景、特に出来形検測の数値の写真は、スマホ画面をしっかり覗いてミリ単位まで実測値と合っているか確認する
- ゴミや残材など、余計なものが一緒に写っていないか確認する
- 水たまりが写っていないか確認する
- 写っている人の服装を確認する(ヘルメットのあごひも・袖をまくっていないか等)
工事を進めるうえで最も重要だけど、書類のとりまとめや雑務は若手現場監督が任されやすい安全管理
事故を予防し、怪我の無い現場の実現は大切なものです。
協力会社の職人さんは、体が資本ですので、良い職人ほど健康には気を使っています。
僕ら現場監督としては、現場に来た職人一人ひとりの健康状態を把握することも重要な管理項目です。
- 前日はよく眠れたか?
- 朝食は食べたか?
- 体調は良いか?
- 体の痛いところはないか?
何気ない会話だとしても、コミュニケーションがとれている現場は、そうでない現場と比較しても絶対に事故のリスクは低いです。
現場の安全施設(バリケード、安全掲示板、休憩所)の整備を積極的に行えば、周囲からの信頼を得られる
現場をよく見ていれば、どこかしらに不備があるはずです。
- 重機の作業半径内の立ち入り禁止措置が無い
- 安全掲示板の掲示物に足りないものがある
- 休憩所やトイレの清掃を誰もしていなくて汚い
たいてい上司に対処するよう指示されるんですよね…。
重機の点検簿やKY活動などの日常安全書類のとりまとめは、手順を覚えて効率化!
1日の現場作業を終え、現場監督は現場事務所に戻り、若手現場監督は帰る前に以下のような仕事をやりますよね。
- 重機の点検簿やKY活動など日常安全関係書類のとりまとめ、ファイル綴じ
- 翌日の業務内容の確認
書類をファイルに綴るだけといった、単純作業・雑務は若手現場監督に任されがちです。
僕自身、現場代理人や監理技術者として現場に従事する前までは、僕がこの仕事をどの現場でも行ってきました。
現場は日々、重機によって見た目が変化していくのに対し、書類はただ紙が増えてファイルが厚くなっていくだけという、地味な作業を、それも毎日。
非常に面倒ですよね。
でも、やらないと帰れない。
とりまとめをサボると、上司に怒られる。
でも、残業はしたくないし、早く仕事を切り上げて帰りたいですよね。
解決策としては、仕事を覚えてしまい、少しでも早く書類のとりまとめにかかる所要時間を減らすしかないのですが、仕事を効率よく覚えるには以下のように行うのがおすすめです。
- 上司に毎日取りまとめるべき書類を確認する(インプット)
- とりまとめをする書類をノートなどに書き出す(アウトプット)
- ノートを見ながら、取りまとめる書類に漏れがないか確認しながら取りまとめを行う
- ノートを見なくても何を取りまとめるか、覚えるまで何日でも続ける
特に、「取りまとめをする書類をノートなどに書き出す」が大切で、自分からアウトプットをすることが1日でも早く仕事を覚えるコツになります。
仕事内容を覚えてしまえば、あとはスピーディーに仕事をこなしていくだけになります。
まとめ
本記事では、現場監督が現場で行う施工管理の要点について解説しました。
施工管理の仕事は、知識を身に付ければ悩むことも少なくなります。
当サイトは施工管理で苦労しないため、現場監督に役立つ情報を発信しています。
しかし、施工管理だけでなく安全管理も重要な仕事です。
現場で事故が起きたら、本当に最悪です。
- 「事故速報」を発注者に20分以内など、直ちに提出する
- 原因など、安全管理に問題が無かったか、追及される
- ケガ人が出れば、現場で働く人以外に、ケガ人の家族も悲しむことになる
- 事故報告書を作成し、発注者に提出する
- 事故の内容や発生状況の写真や図を作成
- 事故原因と再発防止対策を現場または社内で検討して作成
- 施工計画書から、事故に関係する施工内容を添付
- 事故に関係する業者の契約書、施工体制台帳の写しを添付
- 事故当日の安全巡視日報の写しを添付
- 事故発生日の危険予知(KY)活動日報の写しを添付
- 事故発生日の作業日報の写しを添付
- 事故に関係する作業手順書の写しを添付
- 災害防止協議会の議事録写しを添付
- 安全教育・訓練の実施内容写しを添付
日頃から安全管理を徹底して、現場も書類も不備が無ければ、事故のリスクは少なくできるでしょう。
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