【自分自身が成長できる良い機会】現場でトラブル発生時のメンタルスキル
現場でトラブル発生時のメンタルスキルについて。
メンタルスキルは、施工管理技術者にとっての成長と精神上の安定のためには最も大切なことといっても過言ではありません。
現場監督は長時間労働が原因による過労はもとより、人間関係のトラブルなどによるメンタル面の苦労も多いです。
本記事では、メンタル「スキル」と書いているように、問題やトラブルに対する備えや考え方を身に付けることができます。
メンタル面の苦労を改善していくことについて、具体的に解説します。
他に現場監督が業務をやるうえで大切なスキルについては、以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてくださいね。
当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ
現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!
保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
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保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
現場に問題やトラブルが発生した時のメンタルスキル
現場監督という仕事をするうえで、メンタルの成長と安定は重要です。
社会人最初のキャリアが現場監督という方は、現場監督だけがトラブルが多いと思い込んでいる方が多いです。
なので、嫌になったら他の職種にしようと考えると思います。
ですが、トラブルの無い仕事はありません。
どんな業種でも、どんな仕事でもトラブルは発生します。
現場監督をやっていてトラブルが嫌だから異業種へ行ったとしても、また嫌になって異業種へ…の繰り返しになる末路です。
どんな業種でも、どんな仕事でも、トラブルを解決することが本当の仕事です。
トラブルを解決してきた人が必要とされる人になっていきます。
上司とコミュニケーション(報告・連絡・相談)をとり、会社の組織力を利用する
現場で起きた問題やトラブルで、自分自身で「これだ」という解決策があるとしても、上司や先輩に相談するべきです。
なぜかというと、より施工管理の知識・経験をもった人に相談することで、自分では考えつかない、より良い選択肢をアドバイスを受けることができるから。
専門工事業者は除き、建設工事に必要な知識量は膨大で、5年、10年と現場監督として工事に従事していても、努力をしなければ立派な施工管理技術者になることはできません。
たくさんの工事に携わり、示方書などの文献から学ぶことで施工管理技術者に求められる知識を得ていきます。
でも、経験年数は平等に増えていくものであり、自分でこんな状況ではこうするべき、といったことを調べるのは本当に大変です。
だからこそ、頼れる上司や先輩に相談するということが重要です。
「報告・連絡・相談」の定義について
「報告・連絡・相談」この3つの定義を聞かれたら、答えることができますか?
それぞれ違った定義で理解していたら、コミュニケーションはうまくいきません。
この3つの定義は次のようになります。
- 報告…指示・依頼をされた相手に対して返事をする「義務的コミュニケーション」
- 連絡…相手に伝えた方が良いと思うことを伝える「自主的コミュニケーション」
- 相談…自分が信頼できる相手に話すことから「相互信頼コミュニケーション」
現場監督にとっての「報告・連絡・相談」の重要性
現場監督にとって情報共有は重要です。
情報共有が重要だからこそ、「報告・連絡・相談」は現場監督にとって必要不可欠なことになります。
なぜ、現場監督にとって情報共有が重要か。
事の規模によっては、現場のみでの対応が難しいケースもあります。
会社の応援が必要な場合もあるので、自分が担当の現場で起きた問題だとしても、自分だけが抱える問題では無いということは、忘れないでくださいね。
状況によっては言いにくいこともあります。
自分が確認していれば防げた問題など、上司には言いにくいことを報告・連絡・相談しなければいけない状況もあるものです。
僕自身、工事でのトラブルはもとより、測量器械を破損させてしまったり、予想外の苦情を第三者から受けることになったり。
責任感の強い人ほど、何もかも自分で背負ってしまい、苦労することになります。
問題を上司に連絡したからといって、急にクビにされたり、減給されたりすることは無いです。
あなた自身も所属する会社の一員ですから、困ったら上司を巻き込んで、会社の組織力を利用していけば良いんです。
悪い「報告・連絡・相談」の例
現場で発生する問題やトラブルの発生原因は、ほとんどが「報告・連絡・相談」のいずれかが悪かったことに起因します。
しかし、原因が実体として見えないために、対策が難しいことが多いです。
悪い「報告」の例として、会話のキャッチボールと言うように「報告」は指示や依頼を受けた人から「報告」というボールを投げ返す必要があります。
このキャッチボールがうまくいかない原因は2つ。
- 指示や依頼をする人
- 報告をする人
この2つのどちらかで、「報告」がうまくいかない原因として多いのは「指示や依頼をする人」です。
こんな上司や先輩がいる会社は危険
注意すべき点ですが、あなたが困ったときに
「全てお前が悪いんだぞ、お前が何とかしろ」
「だから言っただろう、お前が責任もってやれ」
などと、責任を押し付けてくるような上司なら、いずれ会社から孤立し、あなた自身が体やメンタルを壊す恐れもあります。
僕自身も過去に精神を病む一歩手前かというような状態を経験したことがあり、このサイトを見てくれている現場監督さんには、僕のようなツラい経験はしないでほしい。
当サイトは、激務な施工管理の労働環境・建設業界ならではの人間関係を改善して、施工管理の仕事は楽しいと思えるように、をモットーに運営しています。
現場監督にとってのストレスの要因と対処法については、次の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
問題やトラブルが自分を成長させてくれる。フォローは上司や先輩に任せて、当たって砕けろの精神で「挑戦」しよう
問題やトラブルは避けようとするほど、何故か近づいてきます。
特に繁忙期など、トラブルだけは起きないでくれと思った時に限って、問題やトラブルが起きるんですよね。
トラブルは不確定要素なので起きた時は、想定外だったと考えがちです。
でも実は、忙しくてトラブルになりそうな兆候を見逃していただけというケースもあります。
そこで、考え方を変えて現場に臨んでみましょう。
「自分の現場だけは、トラブルは起きないでくれ」
と考えるのではなく、
自分の現場だからこそ、トラブルは必ず起きると考えてみてください。
多くのトラブルを経験し、原因の追及・解決方法を確定できれば、次からはそのトラブル発生の予防ができるし、別のトラブルにも同様の方法で解決できるかもしれません。
トラブル発生といった「失敗」は絶対にしたくないと思うでしょうが、トラブルから逃げ続けていると、いつかしわ寄せがきます。
トラブルは起きるものと、心の準備をしておけば、いざトラブルが起きても平常心でいられるはずです。
苦労したくないから、トラブルは絶対に起きてほしくないと思いたいところですが、前述したように、施工管理の職業含めトラブルの無い仕事はありません。
トラブルが起きない仕事は無いから、トラブルを楽しもうと考えるのがポイントです。
これだけは押さえておくべき2つのポイント
トラブルは起きるものと言っても、そもそも起こしてはいけないトラブルが2つあります。
当然の話ですが、
- 労働災害
- 第三者からの苦情
この2つは発生してから対処法を考えよう、なんて思う人はいませんよね。
労働災害の発生と第三者からの苦情を受けないためにも、安全管理と近隣対策は施工管理の業務の中でも重点を置いて行うべきことです。
主な対策は次の通り。
- 工事着手前の現地調査
- 工種、種別ごとの作業手順の確立
- 協力会社への現場ルールの説明
- 近隣住民への事前の挨拶と工事の説明
これだけでも確実に行っておけば、労働災害と第三者からの苦情といったリスクを低減することが可能です。
工事場所付近に家屋がある場合、事前に挨拶と工事内容の説明をすることで、付近に住んでいる人がどんな人なのかを把握することができます。
- 工事で発生する騒音・振動を気にしている人
- 夜勤をしていて、日中に寝ているという人
- 赤ちゃんがいる家庭
- 小学生が多い地域で、立ち入り防止バリケードをくぐり抜けてくる可能性がある
工事箇所周辺の情報を取得しつつ、発注者、協力会社はもとより近隣住民とも良い関係を築いていくことが大切です。
できないことは上司や先輩にフォローしてもらう
20代のうちは、現場監督として、施工管理の能力を積み上げるために、積極的にいろんな業務に挑戦するべきです。
しかし、新しいことに挑戦する以上、壁にぶち当たってばかりの日々になっていきます。
上司や先輩に迷惑をかけたくないからと、自分で考え、調べぬいて壁を乗り越えるのも良いことではありますが、毎日夜遅くまで働く羽目になってしまいます。
僕自身、現場代理人として工事を担当する前は、同じ現場の上司や先輩に言われたことをこなす毎日でした。
いざ、僕が現場代理人として現場を任されるようになると、何でも自分でやらなければ、と思ってしまい、日付が変わっても現場事務所で仕事をする毎日でした。
どうですか?
僕みたいな生活、絶対に送りたくないと思いませんでしたか?
今でこそ、毎日のようにそこまで働き詰めの生活ではないものの、過去の激務の日々があったからこそ、今はどんなに忙しくても平気です。
若いうちに「激務」を経験することで、その後の人生において忙しくなったとしても乗り越えることが容易になります。
これは間違いないです。
間違いないのですが、今どき激務など、時代にそぐわないのも事実。
長時間労働を伴う激務によって得られるメンタルスキルと知識を補うには、どうするか。
上司や先輩からフォローを受ける、ということです。
会社にフォローしてくれる人がいない場合
ツラいのが、会社にフォローしてくれる上司や先輩がいない場合。
人には頼らず、自分の努力でやってみせるという方は頑張ってもいいのですが、無理をすることで体を壊したり病気のリスクも負うことになります。
それに、目標となる上司や先輩がいない環境はコスパが悪いです。
以下の記事で円滑な人間関係の築き方について解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
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