建設現場の現場監督をやっていると経験する、トラブルが発生して解決法が見つからない技術的な問題や、人間関係のトラブルによる問題。
こういった想定外の問題で路頭に迷ってしまうといった経験はありませんか?
『頑張るぞ!』と意気込んで始めた現場監督。
いざ現場に出ると自分の思い通りに仕事が進まなかったり、トラブルによって仕事のルーティーンがめちゃくちゃ。
さらには、上司から怒鳴られたりしてメンタルを病んでしまい、うつ病やノイローゼになってしまうケースも。
結果、現場では信頼関係を築くことができず、現場監督という立場なのにリーダーシップは全く取れない。
でも、こんな問題は8つのスキルを身につけることで解決することができるんです。
本記事では、施工管理を行う現場監督に必要な以下8つのスキルについて解説します。
現場監督(施工管理)に大切な8つのスキル
- 自分の思い通りに現場を管理するスキル
- 現場の問題点を予測するスキル
- 問題解決の順序を決めるスキル
- 現場にトラブルが発生した時のメンタルスキル
- 現場でリーダーシップをとるスキル
- 相手を引き込む会話スキル
- 工事関係者の信頼を得るスキル
- 事故を予防するスキル
ちなみに、上記のスキル以外に原価管理のスキルも大事です。
しかし、施工管理技術者ならまずは『現場力』が1番大事なので、本記事では現場力について解説します。
この記事を書いた人

当サイト『ゲンプラ』の運営者:ランメイシ
現場監督と家庭(プライベート)の両立を応援するために、土木工事の施工管理をやっている現役の現場監督(歴16年)が当サイトを運営しています。施工管理業務の悩みに全力でサポートします!ご安全に!
保有資格:1級土木施工管理技士、河川点検士
主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
プロフィール詳細/Twitter/お悩み相談所/最悪な現場監督生活からの転機
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主な工事経験:河川の築堤・護岸工事、道路工事、橋梁下部工事
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目次
スキル1:自分の思い通りに現場を管理するスキル
自分の思い通りに現場を管理するスキル
現場監督に必要なスキル、1つ目です。
自分の思い通りに管理するスキルの考え方と、現場での運営のコツについて。
現場を1つの会社と考えてください。
会社では年間の目標や行動指針を計画し、実行していますが、現場でもやります。
自分の思い通りに現場を管理するスキルについて、以下の記事でより詳しく解説しているので、参考にしてくださいね。
現場で「目標」を掲げる
現場を会社として考えるという点について、
「現場は現場。会社に縛られることなくやりたいんだよ」
と思う方もいると思います。
でもまず、現場を特別扱いせずに1つの会社として考えてみてください。
現場を会社と同じように目標を掲げます。
そうすると、自分が目指す方向が明確になります。
この目標の内容については、次の記事で具体的に解説しています。
「現場ルール」を定める
次に現場内でのルールについてです。
この現場に来たら、
これだけは必ず実践してくださいという、現場ルールを設けるということです。
どんな現場ルールを定めると良いのかについては、次の記事で具体的に解説しています。
「現場ルール」は、次の場面で必ず宣言するようにします。
- 現場入場前の事前連絡
- 現場入場時の新規入場者教育
- 朝礼・KYミーティング
- 安全教育
- 安全協議会
宣言する頻度はしつこいくらいが良いです。
なぜなら、毎日聞かされると嫌でもが頭に残るからです。
ランメイシ
話を聞き流していたり、ぼーっとしていて聞いていない人、結構いますからね。
僕たちはスマホやパソコンを使い、ネットから毎日多くの情報を得ていますよね。
1日30分で20個の情報を見ているとすれば、1週間で140個もの情報に接触していることになります。
しかし、そのうち記憶に残っているのは、たったの4個。
情報吸収率はわずか3%です。
休憩時間になればすぐにスマホを見て、
自分の知りたい情報をチェックするという人も多いでしょう。
しかし、たったの1週間でその97%を忘れてしまうんです。
なので、現場ルールも現場では毎日宣言しないと、なかなか浸透しません。
「目標」と「「現場ルール」を必ず口に出すことで、自分自身のメンタルを鍛えられる
仕事も人生も「ABC」が大事、という言葉があります。
ここの「ABC」とは、
「あたりまえのことをバカになるほどちゃんとやる」
ということで一見おかしな言葉にも見えるかもしれませんが、素晴らしい教育効果を得ることができます。
自分自身もブレないために、「目標」と「現場ルール」を必ず口に出すことで、自分自身のメンタルを鍛えることができます。
なぜこれでメンタルが鍛えられるのかというと、自分で決めたことだから必ず実践すると心に刻んだ時にメンタル面の基礎ができあがります。
押しつぶされそうな不安や、さまざまなプレッシャーに勝つためには、
自分で決めたことを徹底的に実行することです。
これを毎日繰り返していくと、より強靭なメンタルを形成することができます。
『凡事徹底』が自分自身のメンタルを強くする
凡事徹底するということが、どれほど自分自身のメンタルを強くするか、実践してみてください。
「現場ルール」の定め方については、こちらの記事で具体的に解説していますが、
どんなシンプルなことでも大丈夫です。
例えば、会う人に必ず「あいさつをする」でもOKです。
毎朝、現場の安全巡視の時、打合せの時など。
あいさつを励行していると現場が1週間で変化します。
現場で働く人全員があいさつをするようになります。
「現場ルール」は「あいさつをする」
お金がかからない、手間がかからない、シンプルですが、素晴らしい現場ルールだと思いませんか?
いきなり難しい「現場ルール」を設けてもいいのですが、まずは「あいさつをする」といった簡単なことから初めて、次の工事ではステップアップして、こうしよう。
といった感じで行うのが良いですね。
現場運営の4つのコツ
現場運営の4つのコツは、次の通りです。
成功体験教育
この手順で工事を進めたら、作業がスムーズにでき、安全を確保しながら無事故で完了した。
というような成功体験を言います。
これを作業手順として記録に残し、伝えていくことが必要になります。
これが経験値となり、将来に生きてきます。
同じ工事でなくても、手順が似たような作業の時に
「あの時に成功した作業手順でやればいけそうだ」
という記憶の引き出しになります。
目標となる人
現場で働いている人の中には、目標となる人が必ずいると思います。
職長さんが素晴らしければ安全な作業を心がけてくれます。
働いている人の中にも、質問をするとしっかりと答えが返ってきて、
作業手順の提案をしてもらえることがあります。
専門職として長年働いていることで、素晴らしい経験をたくさん持っている人たちです。
そのような優秀な人たちを安全大会で表彰すると、現場の士気はあがります。
現場内の人以外でも、他には土砂運搬などを行うダンプトラック運転手。
運転手の方には、巡視の際に運行状況も管理し、
丁寧かつ慎重な運転をしてくれている運転手にも表彰することで、
運転手全員がより安全な運行を意識してくれるでしょう。
こうすることで、
「この現場の監督は自分たちのことを認めてくれている」
と思ってもらえれば、現場はより良い回転をしていくことになります。
謙虚さ
現場監督が指示を出す際、高飛車・高圧的に話すのか、
申し訳ないけれどと言って、下から持ち上げるように話すのかでは、
のちの作業に大きな違いが出てきます。
誰でも、立場が逆になってみればわかることですが、
「おい、これをやっておけ」
と言われて、気持ちよくやってもらえるわけないですよね。
現場監督には、協力会社の職人さんらが気持ちよく作業できるよう、現場の雰囲気づくりが大切です。
作業の依頼をしたいときでも、無駄話を1~2分してから、
「申し訳ないけど、このように変更してもらうと安全で事故防止につながると思うので、お願します」
と言われたら、やらなくてはいけないかなと思ってもらえると思います。
そして、あなた自身の仕事、施工管理です。
管理をするにはまず、現場で働いている1人1人が同じ方向を向いて安全に作業を進めてもらえるようにする必要があります。
そして、働いている1人1人にその気になって作業をしてもらい、高品質な製品を造り上げることです。
土木施工管理技士の資格を取得したり、技士補の称号を持っていたとしても、現場を思い通りに動かすポイントはその資格範囲には無いので、スキルとして身に付けるしかありません。
感謝の心
現場に限らず、いつも持っていたい心です。
工事を請け負っているのは、元請会社です。
元請会社には、技術力があり、品質を確保するノウハウがあり、
図面を見る能力があるので、自ら工事を遂行できれば理想的です。
ですが、現実には無理があるというか、ほぼ不可能ですよね。
そのため、重機、クレーン、鉄筋工、型枠大工など
様々な職種の機械と職人さんを抱えていなければいけません。
コンスタントに仕事を受注できるという確約があれば、
この大世帯を維持することも可能です。
でもそれが無理な話なのはある程度、
現場監督を経験している方ならばわかるのではないでしょうか。
なので、現場監督が工事を遂行するためには、
自分の代わりに働いていただく各工種の専門業者さんと一緒に仕事をすることになります。
だから、自分の代わりに働いていただいているという気持ちを持たないと、
現場で働いている人々に感謝の気持ちが伝わりません。
感謝の気持ちを持って現場を見渡せば、コミュニケーションを構築できるし、
働いている人々全員が、良いものを造ろうという気持ちになると思います。
「お前のところに発注したんだから、お前がしっかりやればいいんだ」
という意見では、利益が上がらないばかりか、事故が発生する可能性もあります。
感謝の気持ちは、現場のコミュニケーションを良くするための心のお守りと考えると良いですよ。
スキル2:現場の問題点を予測するスキル
現場の問題点を予測するスキル
現場の問題点を予測するスキルについて。
得た情報をどう扱うかがポイントです。
立場上、現場で1番情報を持っている。
というより、1番情報を持っていなければいけないのは、現場監督です。
- 発注者や関係機関との打合せ内容、
- 協力業者との契約内容、
- 工事に使用する材料の価格、
- 実行予算
- 工事の進捗率・出来高
- 社内の情報
これらの情報は、現場監督に集中しているわけです。
施工管理の経験年数が1~3年目くらいだと、
経験が浅い現場監督さんは予算や出来高など、
特に原価管理についてはあまり関与しないかもしれません。
ですが、いずれ現場代理人や監理技術者の立場になれば原価管理は必ず行う業務です。
あまり理解できなかったとしても、
何にどれだけのお金がかかっているのかは上司に聞いておくと、今後の参考になります。
現場監督は、得た情報を現場の関係者に全て伝えられているかがポイントになります。
発注者との打合せの内容は、その度に情報が更新していきます。
その更新した情報も、現場監督は現場の関係者に全て伝えなければいけません。
やってしまいがちな間違いとして、
- 自分だけが知っておけばいいだろう。と思って伝えないパターン
- 言わなくても、それくらいわかっているだろう。と思って伝えないパターン
こういった間違った考えは情報が現場に届かず、次のようなリスクが出ます。
- 事故発生リスクの引き上げ
- 品質の低下
- 発注者・協力会社への信頼度の低下
現場は様々な業者が協力し合って出来上がります。
全ての作業を自分自身で行うことができれば問題ありませんが、
体がいくつあっても足りなくなるのは目に見えますよね。
したがって、毎日変化していく現場の情報は
現場の全ての人に伝える必要があります。
建設現場はチーム戦であり、個人戦ではありません。
情報は現場の人全員に行きわたっていないと、全員が同じ方向へ進むことができません。
もし、誰かが間違った方向へ向かっていると、トラブル発生の原因になります。
現場で働く人は20代~60代と幅広く、考え方や技術レベルも異なります。
同じ話でも違った解釈をされたまま進んでいくことがあります。
対策をしようにも、忙しいときに個別で説明をしている時間を確保するのは難しいですよね。
なので、例えば朝礼前や休憩時間などに、仕事に関する話以外に世間話など、
仕事とは全く関係無い話をして、相手の人柄を把握するのも現場監督の役目です。
次の記事で、現場の問題点を予測するスキルについて、さらに詳しく解説していますので、よければ参考にしてみてください。
スキル3:問題解決の順序を決めるスキル
問題解決の順序を決めるスキル
問題解決の順序を決めるスキルについて。
簡単な問題から解決していくことがポイントです。
山登りを始めた人が、いきなりエベレストに挑戦する人はいないし、無茶であることは明らかですよね。
まずは小さくて登山道も整備された山から始めて、徐々に高い山に挑戦しますよね。
問題解決の順序も同じです。
現場で発生する「問題」=「ストレス」多いが、「ストレス」は必要なもの
現場で発生する問題は5つ、6つ、7つと、場合によっては追い打ちをかけるように次々と起きますよね。
問題が重なって、どれから手を付けたらいいのかわからない。
となってしまった経験も多くいと思います。
こんな状況が多いからこそ、若手の現場監督さんは
「もう無理だ…こんな仕事嫌だ…」
という気持ちになることがあります。
そうなってしまう前に問題を解決しておく必要があります。
あなた自身の心にプレッシャーとして重たくのしかかり、ノイローゼになりそうな悩みをそのままにしていると、本当に病気になりかねません。
「悩み」=「ストレス」となり、悩みの数に比例してストレスも増大して仕事が嫌になると思います。
でも、ストレスは0にしてしまってはダメなものなんです。
なぜかというと、ストレスの原因となる「悩み」・「プレッシャー」・「苦労」を無くしてしまうと、問題を乗り越えた先の「達成感」や「成長」も無くなってしまうからです。
問題や悩みを乗り越える方法
悩んでいることを紙か、スマホのメモ帳などに書き出してみてください。
とにかく、頭の中で考えている状態から一旦、書き出して悩みを「見える化」します。
ちなみに悩みの書き方で大事なことは、誰かに悩みを相談するように悩みを書くということです。
例えば、
「上司の〇〇に怒られてムカつく」
という書き方ではなく、
「上司の〇〇に説明が下手で何が言いたいのかわからんって、いつも怒られるんだけど、どうすればいいかな?」
という書き方にしてください。
書き出したら、今度はその解決法をググるなど、インターネットで検索します。
例えば、
「説明 下手 解決」
「説明 上手に」
検索の結果、結論から話して、その後に理由、という順序で話すといった解決法が出てくると思います。
そして、その解決法(結論から話す)を実践します。
悩みを抱えたまま放置しないことが大切です。
問題は難しいものより簡単なものから解決していく
現場に複数の問題がある時に、解決する順番はどうするのか。
簡単ですぐに解決できるものから順に手を付けていきます。
RPGゲームなどで、ゲームが始まっていきなりラスボスと戦うことは普通、無いですよね。
弱い雑魚敵と戦ってレベルを上げながら進んでいく。
これは仕事においても同じで、すぐに片付きそうな仕事から手を付けるのがポイントです。
意外と、簡単な問題を1つ解決したら、もう1つ解決できたということもあります。
それに、簡単な問題から順番にやることで、大きな問題と思っていたことが中程度の問題に変化することもあります。
簡単にできることから行うと優先順位をつけることで、時間がかからずに早く解決できることから、あなた自身の心の安定につながります。
次の記事で、問題解決の順序を決めるスキルについて、さらに詳しく解説していますので、よければ参考にしてみてください。
スキル4:現場にトラブルが発生した時のメンタルスキル
現場にトラブルが発生した時のメンタルスキル
現場にトラブルが発生した時のメンタルスキルについて。
現場監督という仕事をするうえでメンタルの成長と安定は重要です。
社会人最初のキャリアが現場監督という方は、現場監督だけがトラブルが多いと思い込んでいる方が多いです。
なので、嫌になったら他の職種にしようと考えると思います。
ですが、トラブルの無い仕事はありません。
どんな業種でも、どんな仕事でもトラブルは発生します。
現場監督をやっていてトラブルが嫌だから異業種へ行ったとしても、また嫌になって異業種へ…の繰り返しになる末路です。
どんな業種でも、どんな仕事でも、トラブルを解決することが本当の仕事です。
トラブルを解決してきた人が、必要とされる人になっていきます。
トラブルをチャンスと捉える
トラブルは避けようとするほど、何故か近づいてきます。
特に繁忙期など、トラブルだけは起きないでくれと思った時に限って、トラブルが起きるんですよね。
トラブルは不確定要素なので起きた時は、想定外だったと考えがちです。
でも実は、忙しくてトラブルになりそうな兆候を見逃していただけというケースもあります。
そこで、考え方を変えて現場にのぞんでみます。
「自分の現場だけは、トラブルは起きないでくれ」
と考えるのではなく、
「自分の現場だからこそ、トラブルは必ず起きる」
と考えてください。
多くのトラブルを経験し、原因の追及・解決方法を確定できれば、次からはそのトラブル発生の予防ができるし、別のトラブルにも同様の方法で解決できるかもしれません。
トラブル発生といった「失敗」は絶対にしたくないと思うでしょうが、トラブルから逃げ続けていると、いつかしわ寄せがきます。
トラブルは起きるものと、心の準備をしておけば、いざトラブルが起きても平常心でいられるはずです。
苦労したくないから、トラブルは絶対に起きてほしくないと思いたいところですが、前述したように、トラブルの無い仕事はありません。
トラブルが起きない仕事は無いから、トラブルを楽しもうと考えるのがポイントです。
メンタルスキルについては次の記事でより詳しく解説していますので、よければ参考にしてみてください。
スキル5:現場でリーダーシップをとるスキル
現場でリーダーシップをとるスキル
現場でリーダーシップをとるスキルは、あなたが現場代理人や監理技術者という立場になる時、必要なスキルです。
リーダーシップって、自分が率先して皆を引っ張っていくものと思うかもしれませんが、だからといって周囲の意見を捻じ曲げていると、良い現場にはなりません。
例えば協力会社の作業員や会社の後輩に対して、良い点を褒めてあげたり、話をしっかり聞く。
こういったことができていれば、80%はリーダーとして優秀と考えて大丈夫です。
褒めてあげることで、現場が明るくなりますし、良い人間関係を築くきっかけになります。
逆に怒ってばかりいると、現場は暗くなるし、会話をしたいとも思わなくなってしまいます。
重要なことも意思疎通ができなくなり、事故の原因になりかねません。
気を付けたいのは、あなたが現場代理人の立場で現場を任された時。
自分は偉いと思うようになり、後輩の意見や評価など気にもしなくなってしまうことがあります。
例えば、ギャンブルに大勝ちしてお金に余裕ができたから余計なものを買ってしまうとか、無名だったユーチューバーがバズって突然有名人になり、天狗になっている状態。
あなた自身も上司がムカつく、と思った経験はありませんか?
あなた自身が後輩を持つようになると、同じように後輩に値踏みされていることを自覚しながら接しないといけません。
上司の悪いところを見つけるのは簡単ですが、良いところを見つけるには、その人への「関心」と自身の「向上心」が必要になります。
でも、時間がたつにつれて「関心」と「向上心」は薄れ、忘れてしまいます。
そのためには、「初心に帰る」ことが大事で、ブレなくて頼もしい現場監督だと評価されるには、現場でのリーダーシップをとるためにも必要なスキルになります。
初心に帰るための手段を身に付けることで、自分が生きていく方向が明確になります。
その手段の身に付け方、あなたの生き方を正すために必要なものとして、「座右の銘」を決める又は、何度でも読むことができる「愛読書」を見つけるのがおすすめです。
施工管理技術者としてリーダーシップをとるコミュニケーションスキルについては、次の記事でより詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
スキル6:円滑に工事を進める現場監督になるため相手を引き込む会話スキル
円滑に工事を進める現場監督になるため相手を引き込む会話スキル
一歩上を目指すために相手を引き込む会話スキルについて。
仕事をする中で、自分のキャラで仕事をするだけでなく、「現場監督を演じる」ことも必要ということを覚えていてください。
普段は物静かで優しい人だとしても、時には現場監督として厳しくしなければ、良い工事現場にはなりません。
相手に興味を持ってもらう会話ができるかどうかは、どちらかというと話すスキルより、話すために行った努力量の方が大切と言われています。
- 話のネタをインプットするための手段をもっているか
- 話のネタをインプットする時間を費やしているか
講演会などで、労働安全コンサルタントの方が建設業に関する安全について、すらすら話しているシーンを見ます。
内容は決められたものではなく、最新のごく数日前に起きた労働災害についても触れながら2時間、3時間と解説していることに対し、単純にすごいなと思いますよね。
文章に書き起こしたらたら何万文字になるのかわからないほどの情報量です。
聞くと、頻繁に講演会に出させてもらっているから、原稿を読まなくても話す内容は覚えているとのことでした。
人は情報をインプットしただけでは記憶に残らず、人に話す・メモに書く・SNSなどネット上に投稿するなど、アウトプットしなければ頭に記憶されにくいものです。
話の内容としては、次のようなものを用意しておくのがおすすめです。
- 自分自身のことを熱く語ることができるスピーチを作る
- 面白可笑しく語ることができる話題をもつ
- 趣味についての話題を持つ
施工管理という技術面のスキル向上も重要ですが、現場監督にとって会話スキルは建設現場を運営するうえで、全てに関わるコアスキルになります。
会話スキルを身に付けるためには、話のネタを仕入れる努力をしないといけません。
ネタを仕入れる方法は、テレビやインターネット以外にも、人を観察するという方法があります。(同じ人を見すぎているとトラブルになりかねないので注意)
スマホを見ている人は、9割の人がムスっと少し怒っているような顔をしていています。
中にはうれしそうな顔をしている人もいますが、ごく稀です。
無意識に不機嫌そうな顔をしているということは、やはりストレスの中で仕事をしているからこそではないでしょうか。
人を観察することが気になる場合、身の回りの出来事に対して感想を独り言でも、頭の中でも構わないのでつぶやくようにしてみてください。
常にアンテナを張って、どんな時でも話のネタ作りを心がけることができれば、会話スキルは向上します。
どんなことでも、始めた時が1番大変です。
まずは1週間頑張ってみる。
1週間後には、最初の頃よりは簡単になっているはずです。
1カ月、3カ月と継続し、1年後には習慣にすらなるほどです。
この習慣化することが大事ですが、9割の人は最初の一番大変な時期に挫折してしまいます。
ですが、より円滑に工事を進めることができる現場監督になるためです。頑張りましょう。
次の記事でより詳しい解説をまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。
スキル7:発注者の信頼を得るためのスキル
発注者の信頼を得るためのスキル
発注者と良好な関係を築いて信頼を得るということは、現場を運営していく現場監督にとって重要なスキルとなり、工事成績にも影響するスキルです。
信頼を得るための基本となる考え方は、相手の立場を考えることです。
相手の立場を考えるとは、どういうことか。
発注者は何が怖いのかを考えて、怖いものを取り除くように工事を遂行すればよいことになります。
発注者が怖いのは、会計検査官ということになります。
発注者が恐れる会計検査なら、会計検査に引っかからないように受注者が考えて工事を進めていけばいいことになります。
ここが現場監督の腕の見せ所で、信頼を得るテクニックです。
発注者との打合せの際は必ずメモを取りましょう。
これは、打合せ内容を確実に覚える自身があったとしてもです。
メモを取らないのを見たら、この現場監督は自分の言ったことを守って工事を進めてくれるのかと、疑いを持たれます。
技術的なことの前に、少なくとも発注者にそんな心配をさせる現場監督は、信頼を得ることはできません。
それと、打合せの最後に必ず話の内容を1分程度で手短に確認を行うようにします。
さらに、これは発注者の対応によってするか、しないか選ぶべきではありますが、打合せの当日中か翌日までに、打合せ内容をメールしましょう。
電話は相手の時間を強制的に奪うことになるので、この場合は絶対にメールにした方が良いです。
工事打合せ簿として議事録を報告する方法でもいいですが、毎回議事録を作成するのも大変なので、重要な内容に限り議事録を作成するといやり方でいいと思います。
他に、発注者の信頼を得るうえで大切なことは次の通りです
- 期限のあるタスクは、必ずその期限より前に完了させる(レスポンスはできる限り早く)
- 受注から工事開始までの準備期間は、週に1回は発注者と打合せを行い、自分のことを売り込む(打合せのネタを絶えず用意する)
- 初回の現場臨場検査は徹底的に準備を行い、万全の状態で迎える(事前に立会時の資料を再確認し、現場でリハーサルを行う)
- 立会時の資料は、発注者用と自分用とで2部用意し、降雨が予想される場合は耐水紙で資料を印刷しておく
細かいことではありますが、信頼度を上げていくには小さいことの積み上げしかなく、近道はありません。
そして1度の事故や約束を守らないなど、信頼を失うのは簡単です。
僕自身も、あの時はこう対応すればよかったなとか考えることがあります。
発注者にはしっかりと誠意を持って工事に臨みましょう。
発注者の信頼を得るためのスキルについては、こちらの記事でより詳しく解説していますので、良ければ参考にしてください。
スキル8:事故を予防するスキル
事故を予防するスキル
現場で働く協力会社の人は新規入場した際に、安全管理のレベルを見ます。
まず、現場で働く人全員が参加する朝礼。
朝礼の場は、現場監督が絶対に事故を起こさないという信念と安全に対する思い入れを伝える重要な場面です。
毎朝必ず、熱意を持って現場の安全への思いを語るようにしてください。
朝礼時の現場監督の一言が事故を防止すると言っても過言ではありません。
しして、現場の状況も言葉に伴っているかも大切です。
まず、現場内の状況。
- 重機の立ち入り禁止措置がとられているか
- 安全に関する看板・標識がいたる所に掲げられて意識向上が図られているか
- 作業通路が明確に設けられているか
- 服装は全員整っているか
- 安全掲示板の内容が充実しているか 等
そして、現場事務所や休憩所
- 清潔に保たれているか
- コロナウイルス対策は万全か
- 新規入場者教育資料の内容が充実しているか(他工事の使いまわしになっていないか)
朝礼の場面
- 暗い雰囲気で朝礼が進む
- 朝礼の言葉に覇気が無い
- ~に注意してくれ等、作業に対する具体的な助言が無い
協力会社の職人はいろんな現場を見ているので、現場に入った第一印象でその現場の安全に対する意識レベルがわかってしまうものです。
なので管理が不十分だと、
「この現場はこれくらいでやっとけば監督さんに文句言われないだろう」
と、安全管理に対してゆるい現場だと感じられてしまい、事故発生のリスクが高まります。
つまり、その現場を担当する現場監督の安全に対する姿勢が問われることになります。
もちろん、朝礼だけで満足してはいけません。
- 現場で作業する人、一人一人に「ご苦労様です」と声をかける
- 危険な作業時は必ず作業を見守る
- 不安全な行動はすぐに指摘・是正する
- 新規入場者教育は入念に行う
どんなに小さな違和感・異変を見逃さないことも大事ですが、これくらいいいかと、見過ごすこともやってはいけないことです。
安全に対して妥協点はありません。
凡事徹底することが、現場の安全の質を高めることになります。
事故発生を防止するためのスキルについて、こちらで詳しく解説していますので、よければ参考にしてください。
まとめ
まとめ
本記事では、建設業で施工管理を行う現場監督が持つべき、大切なスキルを8つ解説しました。
現場監督(施工管理)に大切な8つのスキル
- 自分の思い通りに現場を管理するスキル
- 現場の問題点を予測するスキル
- 問題解決の順序を決めるスキル
- 現場にトラブルが発生した時のメンタルスキル
- 現場でリーダーシップをとるスキル
- 相手を引き込む会話スキル
- 工事関係者の信頼を得るスキル
- 事故を予防するスキル
施工管理の仕事はやること、覚えなければいけないことが多いですよね。
なので、実際に働いている人で施工管理が楽な職業だという人はいません。
それでも、失敗しながらでも少しずつ経験を積んで、小さな成功体験が『やりがい』に変わっていきます。
ランメイシ
施工管理の仕事で「壁にぶつかった」とか、「悩みができてしまった」と感じたら、当サイトを是非参考にしてください。
施工管理の仕事は、知識を身に付ければ悩むことも少なくなります。
当サイトは施工管理で苦労しないため、現場監督に役立つ情報を発信しています。
しかし、施工管理だけでなく安全管理も重要な仕事です。
現場で事故が起きたら、本当に最悪です。
現場で事故が起きると…
- 「事故速報」を発注者に20分以内など、直ちに提出する
- 原因など、安全管理に問題が無かったか、追及される
- ケガ人が出れば、現場で働く人以外に、ケガ人の家族も悲しむことになる
- 事故報告書を作成し、発注者に提出する
- 事故の内容や発生状況の写真や図を作成
- 事故原因と再発防止対策を現場または社内で検討して作成
- 施工計画書から、事故に関係する施工内容を添付
- 事故に関係する業者の契約書、施工体制台帳の写しを添付
- 事故当日の安全巡視日報の写しを添付
- 事故発生日の危険予知(KY)活動日報の写しを添付
- 事故発生日の作業日報の写しを添付
- 事故に関係する作業手順書の写しを添付
- 災害防止協議会の議事録写しを添付
- 安全教育・訓練の実施内容写しを添付
日頃から安全管理を徹底して、現場も書類も不備が無ければ、事故のリスクは少なくできるでしょう。
しかし、事故が起きる可能性を0%にすることはできません。
ランメイシ
事故を起こしたい人はいません。それでも事故は起きています。あなたの現場で事故が起きない保証はありません。
万が一、あなたの現場で重大事故が起きたら…。
「アイツが現場で事故を起こした!会社の評価はガタ落ちだ!」
と、白い目で見られたり、軽蔑されるかもしれません…。
令和元年(2019年)、厚生労働省が行った職種調査で建設業が取り上げられました。
(この年以降は他の職種が取り上げられており、建設業は令和元年が最新データです)
職種・年代別にみた精神障害の事案数のうち、現場監督・技術者は40歳代が精神障害罹患のピークに。
(出典:厚生労働省「令和元年版過労死等防止対策白書」)
精神障害とは代表的なものとして、統合失調症・気分障害(うつ病、双極性障害)が挙げられます。
ランメイシ
40歳代が1番目、30歳代が2番目に多いということは、年齢・経験年数の増加と共に責任も重くなって精神を病んでしまう傾向にあるようです。
仕事が要因での自殺(未遂含む)は全職種54人のうち、現場監督・技術者が最多の30人。
(出典:厚生労働省「令和元年版過労死等防止対策白書」)
ランメイシ
現場監督の自殺、1番の要因は「長時間労働」。2番目に「仕事内容・量の大きな変化」でした。実際のところ現場監督が定時で帰れる日なんて、ほとんど無いですよね。
この調査結果からわかることとしては、現場監督をやっていてうつ病になる・自殺するほど追い込まれる状況は、今後あなたにも起きる可能性が十分あるということです。
ランメイシ
メンタルを病んでしまうと、何もやる気が湧きません。
「一旦休む」という選択すらできずに、うつ病になった結果、死を選んでしまうかもしれないんです。
そんなこと、絶対になりたくないですよね。
だからこそ、現場監督は今は転職するつもりが無くても、転職活動だけは始めた方が良いです。
でも、転職する気がないのに転職活動なんて、普通はやろうと思わないですよね。
現場監督
面倒だし、余計なことに貴重な時間を使いたくないからね。
ランメイシ
でも万が一、僕のように現場の事故がきっかけで突然メンタルを病んだりすると、転職活動もつらいんですよ…。
転職先を探し始めると結構すぐにわかるのですが、ブラック企業っぽい求人は「すぐに」「大量に」見つかるんですよ。
すぐに辞めるなどして、入れ替わりが早いからですね。
ホワイト企業の求人はレアで、「たまに現れて」「すぐ無くなる」のが特徴です。
ホワイト企業は離職率が低いので、求人として出てくることがめったにありません。
つまり、時間をかけて転職活動(求人情報の収集)をしないとホワイト企業の求人は見つからないんです。
精神的に追い込まれると、胃が痛むとか身体が重く感じるなど、常に体調が悪くて何もする気が起きなくなってしまいます。
ホワイト企業を見つけるには時間がかかるのに、体調が悪いと転職活動に時間をかけられませんよね…。
だからこそ、転職活動は転職するつもりが無い「今」こそ始めるべきなんです。
転職活動を始めておけば、以下のようなことがわかります。
転職活動を始めておけば、こんなことがわかる
- どんな流れで進めるのか
- 何を準備すれば良いのか
- どれくらい時間がかかるのか
- 自分の市場価値はいくらなのか
- 自分の職歴からだと、どんな会社が候補になるのか
これだけでも把握できていれば、もしも今の会社を辞めることになった時に転職までの作業手順がわかっているので楽ですよ。
ランメイシ
さらに、今は転職活動を始めるのに良いタイミングなんです。
dodaが公表している2023年8月の求人に関するデータの通り、「建設・不動産」業界は求人倍率が4.52倍。
スクロールできます
| 求人倍率 | 前月差 | 前年 同月差 | 求人数 前月比 | 転職希望者数 前月比 |
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建設・不動産 | 4.52 | ↑0.12 | ↑1.07 | 101.7% | 99.1% |
出典:転職求人倍率レポート(2023年8月)
つまり、転職希望者1人につき4件以上の求人があり、募集する企業側も給料など条件を競合よりも良くして、人材を確保しようとしています。
何が言いたいかというと、今の会社より良い条件で働ける企業を探す(=転職活動する)には、今が一番良い状況なんです。
ここで、あなたに質問です。
ランメイシ
今年、会社の給料はどのくらい増えそうですか?1割以上、増えそうですか?
現場監督
今の年収の1割…絶対そんなに増えない…。
できるものなら1割くらい増やしたい!
と思ったら、ぜひ転職活動を試してみましょう。
転職をした結果、
- 年収400万円 → 440万円
- 年収600万円 → 660万円
- 年収800万円 → 880万円
になるような話は、本当によくあります。
ランメイシ
僕自身、会社のために工事で良い点数をとれるよう必死に働いていたのに、現場で事故を起こしてからはクズ扱い…。もうこの会社にはいられないと思って転職活動を始めたんです。
「こんな会社、1日でも早く脱出したい…」
そう思い、時間をかけて転職活動した結果、こうなりました。
年収は434万円から539万円に。
これまでは、平日は深夜まで残業、休みは日曜日だけの生活でした。
今は仕事の日は遅くても19時には帰宅して家族と一緒に夕飯を食べています。
このサイトを運営できるほど、時間に余裕がある生活になりました。
人生の転機を迎え、施工管理に役立つ情報発信サイト運営を開始
収入が増えたり、残業が減る・休日が増えることによって実現できる嬉しいこと
- 家族や大切な人と一緒に時間を過ごすことができる
- 子供が成長してから「仕事で一緒に過ごす時間がとれなかった」という後悔をせずに済む
- 連休に妻・子供を連れて今まで行けなかった県外の遊園地、キャンプや釣りを楽しめる
- 帰宅を早くできれば家族と一緒に夕飯を食べられる
- 家事・育児に参加することで妻への負担軽減になり、夫婦ゲンカが減る
- 自分へのごほうびや貯金、家族サービスに使うお金を増やすことができる
- 世の中の物価が上がり続ける今、給料が増えることは生活に潤いを与えてくれる
- 増えた収入分で家族と旅行に行ったり、美味しいものを好きな時に食べに行ける
- 老後資金も早く貯めることができる
- 子供の習い事も色々と体験させ、将来の可能性を広げられる
- 趣味に使うお金も増やすことができる
- 新しい車やグレードの高い車も購入の選択肢に入る
- 釣りのために高価なロッドやリールを買える
- huluやネットフリックス、YouTubeプレミアムやスマホゲームに課金する余裕もできる
- たるんだ身体をトレーニングする時間も確保できる
- 自分の心に余裕ができる
- 仕事の悩みで夜に寝付けないといったことが無くなる
- お金が原因による生活の不安が無くなる
- 嫌な上司と顔を合わせずに済む
- 今の悪い人間関係をリセットできる
ランメイシ
子供と一緒にすごす時間を増やせたのが、本当に嬉しかったですよ。
現場監督
でも、転職活動をして全員が幸せな生活になれるとは限らないよね。
ランメイシ
転職活動は「じゃんけん」なんですよ。それも、「後出しができるじゃんけん」です。
転職活動は以下のような、ある種の「後出しじゃんけん」ができます。
転職活動は「後出しじゃんけん」
- 年収アップや残業が減る・休日が増える条件で、内定が取れれば「転職する」
- 年収アップや残業が減る・休日が増える条件で、内定が取れなければ「転職しない」
つまり、転職活動はノーリスクで今より良い会社を見つけるチャンスがあるんです。
ランメイシ
宝くじの券を無料で手に入れる、というイメージです。
知人の話ですが、転職活動をしたら同じ業務なのに年収を80万円以上増やせることがわかり、社長に「辞めます」って言ったら翌月から基本給が5万円も上がったそうです。
もし、あなたの現場で死亡事故が起きたら…まともな精神状態でいられますか?
会社から責任を追及されるだけでなく、発注者への事故報告書作成に伴う再発防止策の立案。
警察や労基からも連日取り調べを受け、憔悴してしまいます…。
会社に居づらくなったとしても、転職活動どころではありません。
転職にはリスクがありますが、転職活動にはリスクがありません。
なぜなら、今の勤務先の「上位互換」の買い手がいなければ、自分を売らなければ良いだけだからです。
さらに転職活動というプロセスには、たくさんのお宝が埋まっています。
自分を売るプロセスは、必ずあなたを成長させてくれます
- 自分の経歴・スキルから、マッチする良い求人がないか探す
- 今よりも自分を良い条件で買ってくれそうな会社を探す
- 求人票から「どんな経歴・スキルに、いくらの値段がついているか」を知り、リアルな市場に触れる
これをするだけでも、かなりの勉強になるはずです。
そして、これはあなたの「社内での出世力」にもプラスに影響するはずです。
ランメイシ
外の世界を知っている人は、それだけで強くなれます。
現場監督に向いている転職活動の方法として候補になるのは4つで、それぞれの特徴やメリット・デメリットもまとめています。
転職活動は始めるのが早いほど有利になります。
なぜなら、早く始めるほど転職活動の期間が長くなるから、良い求人が見つかるチャンスが増えるからです。
それに、募集する企業も同じ職種で施工管理技士などの保有資格も同じなら、将来性のある年齢が若いほうを選ぶ傾向にあります。
建設現場で他社の人とつながりを持ち、自分から売り込む
建設現場で他社の人とつながりを持ち、自分から売り込む
隣接工事などで、仲良くなった他社の会社の人に売り込む。
同業他社への転職に限定されますが、実際の仕事ぶりを見て判断されるので、転職先の会社としても実力がわかりやすいんですよね。
実力が認められれば、転職するのはさほど難しくないでしょう。
ただし、自分で売り込んだ手前、足元を見られるということもあります。
ランメイシ
現場で他社の人と顔見知りになるのは簡単ですが、コネ入社みたいになってしまうのと、馴染めなかったときに後悔する可能性があります。
建設現場で他社の人とつながりを持ち、自分から他社に売り込んで転職することのデメリットは以下の通りです。
自分から他社に売り込んで転職活動することのデメリット
- 今の会社に転職活動をしていることがバレる可能性が高い
- 転職後に会社に馴染めないと気まずくなる
- 給料や条件面の交渉は自分のやり方次第になる
- 入社してから不満が見つかっても自ら売り込んだ手前、言い出しにくい
ランメイシ
自分からアピールして転職したのに、給料が下がったり、残業や休日出勤が増えると、後悔することに…。
ただし、実績も良く知られている分、入社しやすいのは事実です。
ランメイシ
半分冗談とは言え、僕の周りでも現場で「今の会社もう嫌やから、俺どう?」って言われたり、実際に転職した現場監督がいます。
自分で売り込んで転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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成果を上げていれば転職しやすい 顔見知りの人が多い 実力があれば条件の交渉がしやすい | 今の会社に転職活動をしていることがバレる可能性が高い 転職後に会社に馴染めないと気まずくなる 給料や条件面の交渉は自分のやり方次第になる 入社してから不満が見つかっても言い出しにくい |
ハローワークで探す
ハローワークで探す
使い方としては、最寄りのハローワークに行き、「求職申込書」を記入して提出します。
求職申込書とは、希望職種や労働条件などを記載するための書類です。
ハローワーク:求職申込書の記入項目例
- 氏名
- 住所
- 連絡先
- 希望する仕事
- 希望の就業形態(正社員や派遣など)
- 希望の収入
- これまで経験した仕事
- 外部機関への情報公開の有無
厚生労働省の「求職申込み手続きのネット登録(仮登録)」によると、求職申込書を手書きで作成する手間を省きたい場合はパソコンやスマホで「求職情報仮登録」ができます。
ただし、パソコンやスマホでできるのはあくまで仮登録のため、氏名や連絡先、希望する仕事などを入力したら、1週間以内にハローワークに行って本登録をする必要があります。
現場が忙しいと、土日は営業していないハローワークには行く時間がありません。
だからといって現場稼働中に有給って、なかなか取れませんよね。
ランメイシ
それに、有給をとった日に限って電話が頻繁にかかってくるんですよね…。
ハローワークで転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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相談や就職対策ができる 地域密着のため地元就職がしやすい 公的機関だから就職・転職の圧力が少ない 仮登録まではネットで可能 | 開庁時間に行きにくい 本登録にはハローワークに行く必要あり 大手企業や知名度の高い中小企業の正規雇用求人が少ない 画像などの求人情報は少ない |
転職サイトで探す
転職活動に労力と時間をかけたくない場合、転職サイトを使うという方法があります。
転職サイトは登録無料。
リクナビNEXTならスカウト機能もあるので、職務経歴や希望条件を登録しておくだけで企業から直接オファーのメールが届きます。
ランメイシ
オファーのメールが希望に合っていなかったら、スルーすればOKです。
建設業界専門の転職サイトなら月収60万円を狙えるだけでなく、設計やCADオペレーターなどの求人情報もあり、現場監督の経験を活かせて効率的に情報収集できます。
ただし、転職サイトによっては興味の無い仕事の求人メールも来るので、いらないメールが大量に来るのは嫌だという場合には向いていません。
Gメール・ヤフーメールなどのフリーメールで登録して、気が向いたときにメールを見るくらいの感覚にしておくと良いです。
転職サイトで転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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無料なのでマイペースに転職活動できる 建設業界専門の転職サイトなら高収入・好条件の求人を狙える スカウト機能もあるので登録後は待つだけ たくさんの求人を見比べられるから自分の市場価値がわかる
| 求人の質は転職サイトによりばらつきがある 興味の無い求人を送ってくる転職サイトもある 全ての求人を見るのは時間がかかる 登録するまで求人の質はわからない |
転職エージェントに相談して求人を紹介してもらう
現場監督
「転職サイト」と「転職エージェント」ってどう違うの?
転職サイトと転職エージェントは、転職先を探すという目的は同じですが、サービス内容は全く別物です。
表で説明すると、サービス内容の違いはこんな感じです。
スクロールできます
| 転職エージェント | 転職サイト |
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求人の質 | 厳選されている | 変な案件も含まれている |
求人の探し方 | 紹介してもらえる | 自分で探す |
企業情報の収集方法 | 内部事情も教えてもらえる | 公表情報しか調べられない |
応募書類の添削・面接対策 | 協力してくれる | 自分一人でやる |
日程調整・条件交渉 | かわりにやってくれる | 自分一人でやる |
比較表:転職エージェントと転職サイトの違い
転職サイトより良い条件の求人が多く、気になる会社があればエージェントから情報収集することができます。
また、転職サイトと同じく利用料も一切かからないので、安心して使ってください。
登録後に転職エージェントの担当者と電話かZOOMで面談をします。
建設業(同業他社)への転職先を探していると連絡すると、以下のような質問を面談で受けます。
転職エージェント:電話またはWeb相談の質問事項
- どこで○○(転職エージェント会社名)を知りましたか?
- どんな理由で○○(転職エージェント会社名)を選びましたか?
- 今の会社ではどんな役職ですか?
- 今の会社ではどんな工事に携わってきましたか?
- 携わった工事の規模は、受注金額でいくらくらいですか?
- 今の会社ではどんな業務をやっていますか?
- 積算もやっていますか?
- 転職を考えた時に、希望したい条件や譲れない条件はありますか?
ランメイシ
メールでのやりとりだと時間がかかるので電話で一問一答、という感じでした。
転職エージェント利用に必須の面談が手間に感じるかもしれません。
マイペースに求人情報を見たいだけなら転職サイト、経歴や希望する条件を伝えてお任せしたいなら転職エージェント。
という感じで、好みで使い分ければ良いですね。
転職エージェントの担当者には、同じ業界で働いた経験があるエージェントが担当者になります。
建設業経験者が相談の担当者だと施工管理の業務に詳しいので、自分の職務経歴と希望する働き方に合う企業を探してくれるのが良いです。
建設業界専門の転職エージェントなら当然、建設業界経験者が担当になってくれます。
オリコン満足度調査で5年連続1位と評判なのがJACリクルートメントで、こちらも建設業界専門チームがあります。
先に転職サイトのほうで書きましたが、建設業界専門の転職サイトも担当者がつき、お任せする形式です。
業界の最大手といえばリクルートエージェントですが、こちらは3カ月以内に転職を決めている人でないと相手にされない感じでした…。
ランメイシ
ちなみに僕が初めて転職エージェントに相談したときは、以下のように相談したので、もし利用する場合は参考にしてくださいね。
私は現在、〇〇建設株式会社で働いていて、32歳です。土木施工管理技士の資格を持っていますが、今と同じ勤務地で良い求人はありますか?
じっくり考えた結果、同じ施工管理の職業を選択しましたが、その時に問い合わせたのは以下の内容です。
現職と同じく、土木工事の施工管理をする仕事かつ同じ勤務地で、今より年収が増える求人はありますか?
転職エージェントで転職活動することのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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相談だけしたい場合でも無料で使える 求人の紹介から面接や書類の書き方など、全て任せられるから楽 建設業界を経験したエージェントがいるから話が早い 転職サイトよりも求人の質が高い(企業の本気度が高い)
| 職務経歴や希望の条件を連絡する必要がある(30分程度) 日曜日は対応不可がほとんど 良い条件が多い非公開求人は登録しないと紹介してもらえない 1級・2級の施工管理技士を持っていないと紹介される求人が少ない |
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